3月上旬。
京都市上京区の相国寺の境内に建つ豊光寺に参拝しました。
豊光寺は、通常非公開のお寺なのですが、2018年の京の冬の旅で初公開されています。
特別公開期間は3月18日まで。
もちろん、豊光寺を訪れるのは今回が初めてであります。
本堂と庭園を拝観
豊光寺の最寄り駅は、地下鉄今出川駅です。
駅から相国寺へは東に徒歩約5分。
豊光寺は、相国寺境内の北側にあります。
平唐門の山門の前に特別公開の案内が出ています。
山門は、桃山時代か江戸初期に建てられたものだそうです。
山門をくぐると、すぐに拝観受付があるので、ここで600円を納めて本堂の玄関に進みます。
豊光寺は、慶長3年(1598年)に西笑承兌(せいしょうじょうたい)和尚が、豊臣秀吉の追善のために創建したのが始まりです。
天明の大火(1788年)で焼失し廃絶の危機に追い込まれたこともありましたが、明治15年(1882年)に荻野獨園(おぎのどくおん)和尚が再興しています。
本堂には、鎌倉時代に造られた釈迦如来像が祀られています。
このお釈迦さまは、近年に修復されたそうで、全身が金色に輝いていましたよ。
お釈迦さまの右側には西笑和尚の像、左側には太嶽周崇(たいがくしゅうすう)和尚の像も安置されています。
豊光寺は、明治に塔頭(たっちゅう)の慧林院(えりんいん)とその子院である冷香軒の客壇を移築し合併しています。
お釈迦さまの左隣に祀られている太嶽和尚は、慧林院 冷香軒の開祖なんですね。
建物内は写真撮影禁止ですが、庭園は撮影しても良いとのことでした。
コケが敷かれており、所々に大きな石が配されています。
カエデが数本植えられていましたが、今は枝だけです。
紅葉の時期にも鑑賞してみたい庭園ですね。
庭園には、退耕塔という石碑が置かれています。
これは、荻野獨園和尚が亡くなった後に参学の有志により建立されたもので、碑文は富岡鉄斎が書いたものだそうです。
本堂内には、室町幕府10代将軍の足利義稙(あしかがよしたね)の肖像画や荻野獨園和尚の頂相(ちんそう)もありましたよ。
他に明治維新で江戸城無血開城に尽力した山岡鉄舟の書も見ることができました。
境内の梅
本堂と庭園の拝観を終え、外に出ました。
本堂と山門の間にも、庭園と同じようにコケが敷かれています。
そして、数本の梅が植えられており、そろそろ見ごろに入りそうな感じでしたよ。
玄関近くの白梅は6分咲き程度。
境内の中央付近に植えられている紅梅と白梅も、見ごろには少し早い感じでしたが、きれいな花を見れましたよ。
紅梅は、枝の先はほぼ見ごろですね。
境内全体の梅。
この日は午後から徐々に曇り始めましたが、私が豊光寺を訪れた時間帯はまだ晴れており、青空と一緒に梅を見ることができましたよ。
ピンク色の花を咲かせている梅は満開に近づいてますね。
京菓子資料館でちょっと一服
京の冬の旅では、各観光名所でスタンプを押してもらえます。
そのスタンプが3つ貯まると、京都市内数ヶ所のお店で、お茶やコーヒーを飲むことができます。
私も豊光寺の拝観で、3つ目のスタンプが貯まったので、烏丸今出川から少し北にある俵屋吉富「京菓子資料館」で休憩することにしました。
こちらも、梅の花が咲いていますね。
中に入って休憩室に行き、テーブルにスタンプが押印された券を置いて、抹茶と和菓子が来るのを待ちます。
待つこと約1分。
上品な抹茶と和菓子をテーブルに置いていただきました。
こうやって、ちょっと一服できるのが京の冬の旅の楽しみのひとつですね。
豊光寺の梅は、特別公開終了日の3月18日までには満開になりそうですよ。
なお、豊光寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。