河合神社にある砲弾

京都市左京区の糺(ただす)の森に下鴨神社第一の摂社の河合神社(かわいじんじゃ)が建っています。

近年は、美人祈願の神社として女性の人気が高まっていますね。

ところが、この河合神社の境内には、美人祈願に似つかわしくない物があります。

それは、砲弾です。

日露戦役褒美の砲弾

河合神社の最寄り駅は、京阪電車の出町柳駅です。

駅からは、北西に徒歩約5分ですね。

神門をくぐって境内に入ると、東側に美人祈願のために奉納する鏡絵馬に化粧を施すための鏡絵馬御化粧室があります。

鏡絵馬御化粧室

鏡絵馬御化粧室

その裏側に人の膝よりも高い砲弾が置かれています。

境内で不発弾が見つかったのかと勘違いしてしまいそうですが、近くの説明書に「戦勝記念 日露戦役褒美ノ砲弾」と書かれているので、そうではないことがわかります。

日露戦役褒美ノ砲弾

日露戦役褒美ノ砲弾

河合神社の本殿の西側に任部社(とうべのやしろ)という社があり、ここには八咫烏(やたがらす)が祭神として祀られています。

任部社

任部社

任部社は、河合神社創建当初から祀られている神社で、古名を専女社(とうめのやしろ)といいました。

八咫烏は、神武東征の折、神武天皇の道案内をしたと伝えられています。

険しい山がそびえ難儀した時には空の上から皇軍を導き、時には賊将の陣営にいたって勧降使として降伏をさとすなど、大きな功績を残しています。

その神威は、はなはだ広大で、衰えることなく、日露戦争の際も日本軍を勝利に導いたということで、砲弾が奉納されたのだとか。

神社の境内に砲弾が置かれていると物騒に感じますが、これも必勝のご利益を授けてくれた証だと思うと、任部社に勝運祈願をしたくなりますね。

八咫烏は、日本国土の開拓をした神の象徴として、昭和6年(1931年)に日本サッカー協会のシンボルマークとなりました。

そのため、八咫烏はサッカー必勝の守護神として崇められています。

サッカー日本代表が国際大会で優勝すれば、河合神社にサッカーボールが奉納されることもありそうです。

その時は、任部社の近くに奉納されそうですが、砲弾の隣にサッカーボールが置かれるかもしれませんね。

河合神社にある砲弾は、不発弾ではないので参拝中に爆発する危険はありません。

なので、近くに砲弾が置いてあっても心配することはなく、鏡絵馬御化粧室の中で鏡絵馬にお化粧を施してください。

なお、河合神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

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