8月中旬に京都御苑にサルスベリを見に行った時、御苑内の南西にある閑院宮邸跡(かんいんのみやていあと)も見てきました。
閑院宮邸跡は、その名のとおり閑院宮家の邸宅跡です。
中に入るのに拝観料の類は必要ないので、誰でも気軽に見学できます。
夏の庭園
閑院宮邸跡に行くには、地下鉄丸太町駅から京都御苑に入るのが便利です。
駅からだと、徒歩約5分程度でしょうか。
閑院宮邸跡の入り口である東門に到着。
東門をくぐると正面に立派な松が植えられています。
この松の奥に建物があります。
建物にも入ることはできますが、月曜日は休館日なので注意してください。
私は、その休館日に訪れてしまったので建物内に入ることができませんでした。
これは完全な失敗です。
でも、以前に閑院宮邸内に入ったことがあるので、今回は庭園拝観だけでも良いでしょう。
庭園は、敷地内の南側にあります。
とりあえず四阿(あづまや)に入って、持参したお茶を飲みながら庭園を眺めましょう。
説明書によると、閑院宮邸の庭園造営時期は不詳ですが、発掘調査の結果、新旧2つの時期の池底や州浜状の礫(れき)敷きが確認されたそうです。
18世紀中頃に作庭されたものが、度重なる改修を経て現在の姿になったと考えられています。
現在の池は平成15年(2003年)から平成17年に行われた閑院宮邸跡の全面的な整備で復元されたものです。
州浜は海辺の景色を表現する手法で、京都御所、仙洞御所、桂離宮などの宮邸庭園に見られます。
こうやって池を眺めていると、海に来た気分になりませんか。
宮内省所長官舎跡
現在、閑院宮邸の建物は収納展示室となっており、様々な展示物を見学できます。
順路に従って閑院宮邸跡の西側進むと、宮内省所長官舎跡があります。
かつては、ここも閑院宮邸の一部だったのですが、明治25年(1892年)に宮内省京都支庁の所長官舎が建てられました。
建物の西部分は私室棟となっており、主室からは庭園全景を眺めることができたそうです。
また、建物の東部分の来客棟の主室では、庭園の北東から南西に流れる遣水(やりみず)を楽しめるようになっていました。
今でも遣水は流れています。
さらさらと水が流れているのを見ると、暑い夏でも少しは涼しく感じますね。
短時間でしたが、閑院宮邸跡の庭園と宮内省所長官舎跡を見終えたので、そろそろ外に出ることにしましょう。
旅行や観光で京都御苑を訪れた時は、閑院宮邸跡も見学してはいかがでしょうか。