6月下旬に天授庵の本堂前庭を鑑賞した後、書院南庭に向かいました。
天授庵は、趣の異なる2つの庭園があるので、一粒で二度おいしい拝観寺院なのです。
今の時期の書院南庭では、大きな池にたくさんのスイレンが花を咲かせます。
池を覆うスイレンの葉
書院南庭の入り口は、本堂の裏側にあります。
カエデの青モミジとコケが一帯を緑色に染めています。
なんと目に優しい風景でしょうか。
小さな門をくぐると、大きな池があります。
その池に架かる橋を渡って、書院の前にやってきました。
書院の中から眺める南庭は、とても美しいのでしょうが、書院には入れません。
書院南庭は、庭園の中央に大きな池がある池泉回遊式庭園です。
水面は、スイレンの葉で覆われ、所々、白色の花が見えます。
スイレンの葉には、カエルがいそうな感じですが、見当たりませんでした。
木の細い枝に上手に立つサギ。
何かを狙っているようです。
池には、大きな錦鯉がいますが、さすがに捕まえることはできないでしょうね。
時計回りに池のほとりを歩き、西側にやってきました。
書院南庭は、東側が斜面となっており、そこに多くのカエデが植えられています。
カエデの葉は、日当たりの良い部分が焼けて変色していますね。
スイレンの花
書院南庭の池のスイレンは、中央にたくさんあるため、なかなか近くで花を見ることができません。
それでも、池の北側のスイレンは、岸に近いところで花を咲かせていたので、写真撮影できました。
真っ白な花弁の中央に見える黄色が、まるで金色に輝いているようであります。
じっと見つめていると、真ん中から小さな仏さまが出てきそうな感じですね。
スイレンを観賞していたら、錦鯉が近づいてきました。
人が岸に立つと、エサをもらえると思うのでしょうか。
体長1メートルほどありそうな立派な錦鯉でしたよ。
2つ並んで咲くスイレンの花。
純白の花弁が、つやつやしています。
この日は曇り空でしたが、スイレンの花には光沢がありましたよ。
緑色の葉が水面を埋め尽くしていますが、その隙間から顔をのぞかせるように咲くスイレンは、より白さが目立ちます。
私が書院南庭を鑑賞している間、他に訪れている観光客の方は1組か2組しかいませんでした。
梅雨から夏にかけて、京都はどこも観光客が少なくなります。
混雑が苦手な方は、今の時期に京都に旅行するのがおすすめです。
でも、暑いですから適度に休憩を挟みながら散策した方が良いですね。
池をぐるっと1周したので、書院南庭から出ることに。
書院の近くに植えられている夏椿が、コケの上にたくさんの花を落としていました。
花の命のはかなさを感じさせる光景です。
拝観受付の前では、キキョウが咲き始めていましたよ。
天授庵は、紅葉の時期に拝観するのが最もおすすめなのですが、梅雨から夏にかけて咲くスイレンもきれいです。
夏の京都観光の際は、スイレンを見に天授庵を訪れてみてはいかがでしょうか。
なお、天授庵の詳細については以下のページを参考にしてみてください。