京都市左京区の黒谷に建つ金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)は、紅葉の名所として有名です。
以前から山門や三重塔付近の紅葉はよく見に行ってたのですが、まだ庭園の紅葉は見たことがなかったので、11月下旬に拝観してきました。
寺宝の展示
金戒光明寺は、市バス停「岡崎道」から5分ほど歩いた辺りに建っています。
地下鉄だと蹴上駅が最寄り駅で、北西に向かって約20分ほど歩けば金戒光明寺に到着します。
毎年、秋になると御影堂(みえいどう)・大方丈・庭園の特別公開、山門の特別公開が実施されています。
拝観料は、御影堂・大方丈・庭園は600円、山門は800円です。
共通拝観券だと1,200円なので、どちらも拝観したい方はこちらがお得です。
私は、御影堂・大方丈・庭園を拝観することにしました。
御影堂前に拝観受付が設けられているので、そこで拝観料600円を納めて御影堂の中に入ります。
御影堂には、浄土宗の開祖法然上人の御真影が祀られています。
他にも、吉備観音(きびかんのん)や中山文殊なども祀られているので、拝んでおきましょう。
大方丈に進むと、寺宝が展示されていました。
金戒光明寺は、幕末に京都守護職の本陣が置かれたお寺です。
展示されていたのは、京都守護職をつとめた会津藩ゆかりの品々、新島襄の妻の八重ゆかりの品々、伊藤若冲の絵画などです。
虎の間や松の間の襖絵も見事でしたよ。
特に虎の間の八方睨みの虎は、迫力がありました。
紫雲の庭、方丈北庭、ご縁の庭の紅葉
大方丈の南には、枯山水庭園が配されています。
そして、大方丈の東には、平成24年(2012年)に法然上人八百年遠忌記念に造営された紫雲の庭が広がります。
紫雲の庭は、法然上人の幼少時代、修業時代、浄土改宗・寺門興隆を石組で表現しています。
白砂に敷かれた苔のじゅうたん、その上に置かれた石組を見ていると心身が浄化されていくような気持になります。
紫雲の庭の紅葉は、ほぼ見ごろです。
方丈の縁側から鑑賞するだけでなく、庭園内も回遊できます。
池周囲のモミジも良い感じで色づいてきています。
紫雲の庭の北側にある庭園は、方丈北庭です。
中央に大きな池があり、その周囲を歩きながら紅葉を眺めていきます。
方丈北庭の奥には、ご縁の庭が設けられています。
ご縁の庭には、東屋があり、そこに座りながら庭園全体を鑑賞します。
庭園の左右に黒い石が置かれており、その間に円盤のような白い石があります。
庭園の見方は様々ありますが、中央の円い石を土俵に見たて、向かって左の石は力士が構えている様、右の石は土俵に入ろうとしている力士の様を表現している相撲が、割と馴染みやすいですね。
見方は自由なので、これといった正解はないそうです。
池のほとりのモミジが、様々な色に染まっていました。
西日が当たると、キラキラと輝いてきれいでしたよ。
茶室近くの紅葉も見ごろ間近ですね。
境内の紅葉
庭園の拝観を終えて、清和殿の玄関から外に出ます。
そして、境内の紅葉狩りです。
山門付近の紅葉が真っ赤です。
2015年の京都の紅葉は、どこも色づきがあまり良くないのですが、金戒光明寺の山門付近のモミジはとても鮮やかでしたよ。
こちらは、極楽橋付近の紅葉。
良い色付きです。
三重塔と一緒に眺める紅葉は、いつ見ても古都の秋を感じさせます。
塔頭(たっちゅう)の西雲院(さいうんいん)のモミジも真っ赤です。
後ろのイチョウの黄葉もきれいです。
地面に散った葉が、秋のもの悲しさを感じさせます。
金戒光明寺の紫雲の庭は、まだ造営されて年月が経っていなかったので、とてもきれいでしたよ。
紅葉の時期には、一度は拝観したいですね。
なお、金戒光明寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。