1月中旬に京都市中京区の新京極通を歩いていると、安養寺の入口が開いているのに気づきました。
普段は、あまり開いているのを見ないお寺なので、ちょっとお参りをしていくことにしました。
女人往生のお寺
下の写真に写っているのが、安養寺です。
門はお寺らしい形をしていますが、その奥にある建物は、どこから見ても普通の家といった感じです。
何となく、中に入るのをためらってしまいますね。
門の右側には、「女人往生さかれんげ阿弥陀如来」と刻まれた石柱が立っています。
安養寺の本尊は阿弥陀如来です。
この阿弥陀さまの蓮華の台座は逆さまになっています。
これは、阿弥陀さまを造る際、どうしても台座が壊れてしまうので、台座を逆さまにしたところ、無事安置することができたからだと伝えられています。
そのことから、安養寺は、倒蓮華寺(さかれんげじ)と呼ばれています。
倒蓮華寺と呼ばれるのには、他にも説があります。
昔は女性蔑視の風潮が強く、女性は業が深くて心の蓮華が逆さになっているから、極楽往生できないと言われていました。
だから、女性を救うためにわざと蓮華の台座を逆さにしたといわれています。
門の左の石柱には六阿弥陀と刻まれています。
その下に「霊」ともう一文字刻まれているのですが、よく見ておかなかったので、何と刻まれているのかわかりません。
おそらく、安養寺は洛陽六阿弥陀めぐりのひとつなので、それを示しているのでしょう。
門をくぐり、建物内に入ります。
中は雑居ビルのような感じです。
魔除不動明、南無不動明、子育地蔵尊、北向地蔵尊、開運弁財天、招福弁財天と書かれた6つの提灯の下に賽銭箱があったので、ここでお参りをするようですね。
でも、肝心の阿弥陀さまがどこに祀られているのかわかりません。
奥の方を見ても、それらしいものは何もないので、お参りできないのでしょうか。
仕方なく、建物を出ようと思ったら、2階に上がる階段があることに気づきました。
どうやら、この上に阿弥陀さまがいらっしゃるようです。
2階に上がると、通路に賽銭箱が置かれていました。
その賽銭箱の奥は、窓で仕切られていますが、確かに阿弥陀さまが祀られています。
それではお参り。
私は男性なので、阿弥陀さまのご利益を授かることができるのかどうかわかりませんが、両手を合わせると不思議と心がすっきりしますね。
女性の方は、新京極で買い物するついでにお参りしておくと良いのではないでしょうか。
なお、安養寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。