京都市中心部のことを洛中ということがあります。
洛中がどこからどこまでなのかというのは、時代によって異なっているのですが、現在では、東の境い目は鴨川という認識になっていますね。
では、鴨川のどのあたりが境い目なのでしょうか。
ちょっと気になったので、地図を開き、鴨川に架かる主要な橋ごとに境い目がどうなっているのか確かめてみました。
三条大橋
まずは、三条大橋から。
三条大橋の西側は中京区、東側は東山区になります。
地図で確かめると、ちょうど橋の真ん中、つまり鴨川の真ん中に北から南に向かって線を引き、その線より西側が中京区、東側が東山区となっています。
京阪電車の三条駅は、三条大橋の東にあるので東山区ということになります。
三条駅を出て三条大橋を渡っている途中で中京区になるわけですね。
ちなみに三条大橋の東は、三条通の北側が左京区、南側が東山区となります。
三条通は東山区に入りますが、東にまっすぐ進むと、地下鉄蹴上駅のあたりで山科区となります。
四条大橋
三条大橋から1本南に架かる四条大橋も、ちょうど中心で区が分かれます。
東側は東山区で、西側は下京区となります。
さらに四条通は中京区と下京区の境い目となっており、北側が中京区、南側が下京区です。
ただ、四条通がきっちりと中京区と下京区の境い目となっているわけではなく、四条大橋を西に進み、阪急大宮駅まで行くと、四条通より南側も中京区に含まれます。
五条大橋
四条大橋よりもさらに南に行くと、五条大橋が架かっています。
牛若丸と弁慶が出会ったとされるあの五条大橋ですね。実際には、1本北にある松原橋が当時の五条大橋だったのですが。
五条大橋でも、やはり、鴨川の中心を境に東側が東山区、西側が下京区となります。
こうもぴったりと真ん中で区が変わると気持ちいいですね。
ちまみに五条大橋も含めて五条通は、国道1号線となっています。
1号線というよりも五条通という方が京都らしいですね。
七条大橋
五条大橋よりも南に架かる七条大橋も、やはり鴨川の中心を境に東側が東山区、西側が下京区となっています。
ここまで見てきたら、鴨川の中心が洛中と東山の分かれ目ということがわかってきましたね。
七条大橋の1本南に架かる塩小路橋を西に進むと京都駅に着きます。
京都駅は下京区になりますが、そこよりも南側は南区となります。
洛中の南の境い目がどこになるのかも諸説ありますが、京都駅から見て南西に建つ東寺のあたりが、洛中の南の境い目というのが有力です。
三条大橋から七条大橋までをみると、どうやら鴨川の中心が、区の境い目となっているようですね。
でも、七条大橋よりもさらに鴨川を南に進んでいくと、区を分ける線が川の西にずれていたり、東にずれていたりします。
そして、東山区の南にある伏見区まで来ると、途中から鴨川では区が分かれなくなっています。
こうやって地図を見ながら、区の境い目を調べるのも、なかなか興味深い発見があっておもしろいですね。