京都市左京区の大原バス停から東に15分ほど歩くと、宿、お食事処、三千院などがある大原で最も賑わう場所に到着します。
ここからさらに東に進むと山の中に入って行くため、観光客の方が少なくなります。
そして、ほとんど人がいなくなるところまで歩いていくと、来迎院(らいごういん)の山門が現れます。
秋の終わりを感じさせる境内
来迎院は、仁寿年間(851-854年)に慈覚大師円仁が創建したお寺です。
入口の山門をくぐり、受付で拝観料500円を納めて境内へ。
山の奥に建つお寺なので、鮮やかに色付いた紅葉を期待していたのですが、訪れる時期が遅かったようで、すでに見ごろを過ぎていました。
本堂付近のカエデは、赤色から茶色に変化しています。
その他の紅葉がどうなっているのか気になりましたが、まずは本堂にお参り。
本堂内には、薬師如来、釈迦如来、弥陀如来が祀られており、他にも慈覚大師坐像、元三大師画像などを拝観できます。
本堂内を拝観した後は、境内の紅葉の様子を確認。
鐘楼付近のカエデは、光が当たると鮮やかな赤色に輝きます。
しかし、近くに寄って葉を見ると、やはり見ごろを過ぎていました。
石段を上り、本堂を見下ろせる場所に進みます。
ここから見た紅葉は、もう終わりかけで、枝の葉は半分くらいになっていました。
でも、その終わりかけの紅葉も光が当たれば、再び輝きを取り戻します。
境内には、まだ黄色い葉が残っている木もありましたが、おそらくそれほど紅くならずに散ってしまいそうですね。
境内の散策を終えて、拝観受付付近に帰ってきました。
本堂の方を見上げると、木々の隙間から青い空がのぞいていました。
西に傾き始めた陽の光に照らされた境内を見ていると、秋の終わりが近づいているのを感じますね。
来迎院を出た後は、さらに山の奥へと進みます。
5分ほど歩くと、大原を流れる呂川と律川の上流に到着します。
そこには、音無の滝と呼ばれる滝があります。
来迎院を再興した良忍が、滝音がうるさく声明(しょうみょう)が乱されるということで、呪文により水音を消したことが、音無の滝の名の由来となっています。
音無の滝付近のカエデは、日当たりが良くないせいか、あまり紅葉していませんでした。
ここのカエデも真っ赤に色付く前に散ってしまいそうですね。
来迎院は、観光客が多い大原にしては、人が少ないお寺だったので、静かに境内を散策することができました。