京都市左京区の大原に建つ勝林院。
境内には、無駄なものがなく、端正な造りの本堂が奥にどっしりと建っています。
その本堂の脇には、立派なカエデが植えられていて、秋になると真っ赤に紅葉します。
光り輝くモミジ
勝林院は、大原バス停から東に15分ほど歩いた辺りに建っています。
平安時代前期に慈覚大師円仁が創建した歴史あるお寺です。
勝林院の拝観料は300円です。
境内に入らなくても、外から十分に境内を眺めることができます。
なので、外から眺めるだけで満足してしまう人も多く、境内に入る方は、大原の他の寺院と比べて少ないように思えます。
私も外から本堂の脇の紅葉が見れたので、素通りしようかと思いました。
しかし、とても美しい形と鮮やかな色付きに引き付けられたため、近くに寄ってじっくりと紅葉を観賞することに。
まずは本堂にお参り。
靴を脱いで本堂に上がると、上を見るように指示した板が足元にありました。
どういうことだろうと思い見上げてみると、天井の近くに彫刻がありました。
なんとも見事な造りです。
よくこんなに細かく彫ることができるものですね。
この彫刻を見れただけでも、拝観した甲斐があったというものです。
本尊の阿弥陀如来にお参りを済ませた後は、本堂脇の紅葉を観賞。
近くだと、さらに美しく見えます。
まるで、空からモミジが流れてきているようです。
次は、境内の小高い丘に上がって紅葉を観賞。
太陽の光が射すと、モミジがキラキラと輝きだします。
まるでカエデの葉が、自ら光っているようです。
丘から降りて、今度は間近でモミジを観賞。
枝が重たそうに垂れ下がっていて、真っ赤なモミジがこぼれてしまいそうです。
滝と鐘楼付近の紅葉
本堂脇のモミジを楽しんだ後は、境内にある他のモミジの観賞です。
滝の近くにあるモミジも本堂脇と同様に見ごろを迎えていました。
滝の流れに合わせるかのように空からモミジが降り注いでいます。
鐘楼付近の紅葉は、あまり色付きが良くありません。
すでに見ごろを過ぎてしまっているようにも思えます。
勝林院の境内には、苔が敷き詰められています。
まだ、散っているモミジは、ほとんどありませんでしたが、苔の上に落ちたモミジもきれいなんでしょうね。
あまり境内は広くなく、見るものも多くはない勝林院ですが、本堂脇の立派なモミジを見ているだけで、いつまでも過ごせそうでした。