京都府宇治市には、三室戸寺(みむろとじ)というお寺が建っています。
三室戸寺は、春はツツジ、梅雨はアジサイ、夏はハスが見頃を迎えることから、花の寺とも呼ばれています。
なので、多くの観光客の方が、これらのお花を観賞するために三室戸寺に訪れるますね。
ただ、三室戸寺に訪れてお花だけを見て帰るのは、もったいないです。
なせなら、三室戸寺には、他にも不思議なご利益を授けてくれる牛、兎、龍がいるからです。
勝運を授けてくれる宝勝牛
まず最初に紹介するのが勝運を授けてくれる宝勝牛です。
この牛は、本堂の前にいます。
口を開けているのは、中にある石の玉をなでるためです。
これを撫でると勝運のご利益を授かることができるそうです。
他にも金運、がん封じ、健康長寿、病気平癒、諸願成就のご利益もあるそうですよ。
福徳兎
本堂の前には宝勝牛の他に福徳兎もいます。
福徳兎の前に2つの穴が空いた玉があります。
この玉の中には卵が入っていて、これを立たすことができると願いが叶うと言われています。
私も挑戦しましたが、卵を立てるのは、なかなか難しいです。
なんとか1分ほどで立てることができましたが、それに夢中になって、願い事をするのを忘れてしまいました。
朝鮮鐘の龍頭
3つ目は、朝鮮鐘の龍頭です。
この龍頭は、本堂の右側に置かれています。
龍頭の近くにあった説明書には、以下のような内容が書かれていました。
天正元年(1573年)。
織田信長が、15代将軍足利義昭を追放し、室町幕府は終わりました。
この時、槙島の戦いで、三室戸寺の僧が足利義昭に味方したことから、伽藍は破壊され、梵鐘も豊臣秀吉の家臣の増田長盛(ましたながもり)に没収されてしまいました。
その梵鐘の龍頭は切り取られ、床の置物とされます。
ところが、長盛は病気になってしまい、これは梵鐘を破壊したことの祟りと考え、三室戸寺に鐘を還そうとしました。
しかし、三室戸寺は、破壊された鐘は寺には無用として拒否します。
これに対して、長盛は梵鐘を破壊したことを陳謝し、病気平癒の祈祷を依頼しました。
すると病気は治り、以来、長盛は毎年、御供米100俵をおくるようになったそうです。
また、鐘も寺に還ったことから、この鐘の龍頭をなでると金(鐘)が返ると伝えられるようになりました。
宝勝牛の玉をなでると勝運を授かり、福徳兎の卵を立てると願い事が叶い、龍頭をなでるとお金が返ってくる。
三室戸寺に訪れた時は、これら3つのご利益を授かっておきたいですね。
なお、三室戸寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。