お城と言えば、何層もある天守閣がすぐに頭に思い浮かびますが、残念なことに上記2つのお城には天守閣が残っていません。
では、京都市で天守閣が残っているお城を見ることはできないのかというと、そんなことはありません。
伏見区に建つ伏見桃山城には、しっかりと天守閣が残っています。
誰が建てたのか?
伏見城は、安土桃山時代に豊臣秀吉が建てたお城です。
伏見城の築城は文禄元年(1592年)に開始されました。
しかし、慶長元年(1596年)の地震で倒壊します。
その後、再び伏見城は築城されました。
ちなみに慶長3年に秀吉が亡くなったのが、この伏見城です。
秀吉没後、慶長5年に関ヶ原の戦いが起こります。
その直前に東軍の鳥居元忠が伏見城にたてこもり、石田三成率いる西軍と戦いましたが、守りきることができず、城は炎上しました。
関ヶ原の戦い後、徳川家康によって伏見城は再建されましたが、元和5年(1619年)に廃城となっています。
廃城となった伏見城の建物などは、二条城やその他のお城に移築されました。
ところで、江戸時代に伏見城は廃城となり、建物が移築されたのに、どうして天守閣が残っているのでしょうか。
実は、秀吉が建てた伏見城と現在の伏見桃山城は、全くの別物なのです。
伏見桃山城は、昭和39年(1964年)に近鉄が伏見桃山城キャッスルランドという遊園地を造った際に建設されたものです。
キャッスルランドは平成15年(2003年)に閉園となり、その跡地は、平成19年に伏見桃山城運動公園として市民に開放されました。
公園内を散策
伏見桃山城は、近鉄電車または京阪電車の丹波橋駅から東に1kmほど歩くと到着します。
入り口には、立派な大手門が建っています。
大手門をくぐると、目の前に小天守と天守閣が現れます。
下の写真の右が天守閣です。
まっすぐ建物に向かうと、小天守と天守閣を一度に見上げることができる場所に到着。
この石垣下からの眺めが一番雄大に見えますね。
私が伏見桃山城に訪れた時は、6月だったので、公園内の木々は、どれも緑色の葉を付けていました。その多くは桜の木です。
「京都・ぶら~り・お散歩日和」さんの下記記事によると、4月の伏見桃山城は、天守閣がピンク色の花で包まれるようですよ。
天守閣を近くで見るのも良いのですが、少し離れた場所から眺めるのも見事です。
晴れた空が似合いますね。
最後はおまけです。
城内に咲いていた青色のアジサイを撮影してきました。
伏見桃山城は、あまり訪れる人が多くないので、のんびりと散歩するには良い場所ですよ。