5月下旬に京都府乙訓郡大山崎町の宝積寺に参拝した後、山崎聖天の通称で親しまれている観音寺を訪れました。
観音寺に参拝するのも久々で、天王山の中腹に境内があったなということしか覚えていない状況でした。
そのため、新鮮な気持ちで観音寺に向かうことができました。
本堂と聖天堂に参拝
観音寺には、JR山崎駅から北東に約15分歩くと到着します。
阪急電車の大山崎駅からでも、徒歩15分ほどですね。
宝積寺から天王山を下るように観音寺に向かいます。
途中、森林の中の細い道を歩いていると、落ち葉で足が滑り、危うくこけそうになりました。
山の中を歩くときは、油断してはなりませんね。
観音寺の入り口にやって来ました。
入り口の左側に稲荷大明神の朱色の鳥居があるので、まずはそちらに行きましょう。
稲荷大明神の社殿の周囲は、青葉が太陽に照らされ初夏らしい黄緑色となっていました。
お稲荷さんですから、商売繁盛を祈願しておきましょう。
再び入り口に戻り門をくぐります。
奥には、長い石段が待ち受けていました。
天王山にあるお寺は、急な石段がよくあり、参拝するのも一苦労であります。
木々に日差しを遮られた石段を上った先には、天王山の緑を背景に本堂が建っています。
観音寺は、昌泰2年(899年)に宇多天皇が御願寺として創建したと伝えられていますが、詳細はよくわかっていません。
その後、時代は下り、延宝年間(1673-1681年)に以空(いくう)上人が夢告により、寺を中興し、本尊として十一面観世音菩薩を祀りました。
それでは、本堂の観音さまにお参りをしましょう。
本堂の隣には、歓喜天を祀る聖天堂が建っています。
この聖天堂も、江戸時代に建てられたものです。
歓喜天は、住友、三井、鴻池といった豪商から信仰され、また、支援を受けて寺運が隆盛したことから、商売繁盛を願う京都や大坂の商人からも信仰され、十一面観世音菩薩よりも有名になり、「山崎の聖天さん」と呼ばれるようになったそうです。
入り口にお稲荷さんが祀られているのも、商人からの信仰が篤かったからなのでしょうか。
歓喜天は、事業の成功を祈る仏教の守護神なので、聖天堂にもしっかりと商売繁盛をお願いしておきましょう。
初夏の風景
聖天堂にお参りを済ませた後、境内を歩きます。
境内のカエデは、青葉をたくさんつけていました。
空には、白雲が浮かび、初夏らしいさわやかさを感じさせてくれます。
庫裡(くり)の近くでは、これまた初夏らしくサツキが咲いていましたよ。
庫裡の前の石段を下りていくと、仁王門が建っています。
本来、参拝する時は、この仁王門をくぐるものなんでしょうね。
仁王門の正面には、2体の怖い顔をした金剛力士像がどっしりと立っていました。
観音寺に参拝した時は、この立派な金剛力士像も拝んでおきたいですね。
さらに石段を下り、まっすぐ進んでいくと石造りの鳥居がありました。
扁額には、「聖天宮」と書かれており、この鳥居を見るだけでも、観音寺の歓喜天が有名であることがわかります。
初夏の観音寺は、人が全くおらず静かにお参りできました。
カエデの新緑がきれいだったので、きっと秋の紅葉も見事なんでしょうね。
なお、観音寺の詳細については以下のページを参考にしてください。