10月中旬。
京都市東山区の豊国神社と方広寺に参拝しました。
どちらも豊臣秀吉と縁があり、歴史が好きな方や出世開運を願って参拝する方の姿を見かけますね。
とは言え、境内が混雑することはなく、いつも静かにお参りできます。
豊国神社
豊国神社は、京阪電車の七条駅から北東に約8分歩くと到着します。
広々とした正面通に向かって立つ石造りの鳥居の前にやって来ました。
鳥居の前、南北に大和大路通が延びていますが、駐車しているタクシーはよく見かけるものの、走っている車はほとんど見かけません。
西の川端通や東の東大路通は車の通りが多いのですが、大和大路通はいつも静かですね。
石段を上り鳥居をくぐると、東に向かって石畳が敷かれた参道があり、その奥に唐門が建っています。
唐門とは、屋根に唐破風(からはふ)と呼ばれる弓なりになった庇(ひさし)が付いている門のことで、豊国神社の唐門は国宝に指定されています。
大徳寺と西本願寺の唐門と合わせて国宝三唐門と呼ばれていますよ。
唐門には、参拝者が奉納した千成ひょうたん絵馬がたくさん吊るされています。
千成ひょうたんは、豊臣秀吉の馬印で、戦に勝利するたびにひょうたんを1つ加えていき、いつしかたくさんのひょうたんが付くようになりました。
千成ひょうたん絵馬は、開運招福、諸願成就のご利益があるとのこと。
唐門の千成ひょうたん絵馬は、千枚くらいは吊るされているかもしれませんね。
唐門の柱の下には、豊臣家の桐の御紋が施されています。
そして、見上げると、立派な鶴の彫り物もあります。
豊国神社には何度も参拝していますが、唐門の装飾をじっくりと見たことはありませんでした。
隅から隅まで見ると、その装飾の見事さに驚かされます。
国宝に指定されているだけのことはありますね。
それでは、唐門の前から奥の本殿に向かってお参りをしましょう。
参道わきには豊臣秀吉の像が置かれています。
唐門を背にどっしりと座っていますね。
方広寺
豊国神社に参拝した後は、北隣の方広寺へ。
方広寺は、豊臣秀吉が奈良の東大寺に負けない大仏を造ったことで知られるお寺です。
まずは、本堂にお参りをしましょう。
境内の中央には、巨大な梵鐘を吊るした鐘楼が建っています。
この梵鐘は、豊臣家を滅亡に導いたもので、当時のまま今も残っています。
「国家安康」と「君臣豊楽」の鐘銘を見ることもできますが、普段は鐘楼の中に入れないので、遠くから眺めることしかできません。
たまに鐘楼の中に入れることがあり、私も元日に梵鐘を間近で見たことがありますよ。
方広寺から東に歩き、大仏殿跡にやって来ました。
方広寺の大仏殿は、2000年の発掘調査で、南北約90メートル、東西約55メートルの大きさだったことがわかり、その規模は東大寺大仏殿をしのぐものだと確認されました。
なんでも1番になろうとする秀吉らしさを感じますね。
今はただの緑地となり、大仏殿跡を示す説明書がなければ、誰もここが方広寺大仏殿があった場所だと気づかないでしょうね。
大仏殿跡では、秋らしくコスモスがピンク色の花を咲かせていましたよ。
豊国神社も方広寺も、豊臣家の史跡なので、日本史に興味がある方だと興味深く参拝できると思います。
特に方広寺の鐘楼は、大坂冬の陣の原因となった梵鐘が吊るされているので、しっかりと見ておきたいですね。
この後は、智積院に参拝します。