4月初旬。
京都市伏見区の墨染寺(ぼくせんじ)に参拝しました。
墨染寺は、あまり有名なお寺ではなく、境内もそれほど広くないのですが、ソメイヨシノや墨染桜(すみぞめざくら)が植えられており、4月になると華やかになります。
桜が見ごろになっても、参拝者は少なく落ち着いてお参りできるのが良いですね。
4代目の墨染桜
墨染寺の最寄り駅は、京阪電車の墨染駅です。
駅を出て西に3分ほど歩けば、墨染寺の山門の前に到着します。
入り口はあまり広くなく、見逃しやすいので参拝時は注意する必要があります。
山門をくぐり境内に入ります。
参道の脇に植えられたソメイヨシノが、ちょうど見ごろを迎えていました。
参道の奥に建つのが本堂です。
それでは、本堂にお参りをしましょう。
本堂の西側に植えられている墨染桜は、なんと折れてしまっていました。
2018年9月の台風21号の被害を受けたのでしょうか。
墨染桜が咲いている姿を久しぶりに見たかったのですが。
そう思って境内の西に目をやると、背の低い桜が植えられているのに気づきました。
どうやらこの桜は、4代目の墨染桜のようです。
背が低いので華やかさはありませんが、それでも多くの花を咲かせていました。
近づいて純白の花を観賞。
一部、薄紅色の花もありますね。
墨染寺は、清和天皇の勅創である貞観寺(ていかんじ)の旧跡です。
関白藤原基経が亡くなった際、その死を悲しんだ上野峯雄(かみつけのみねお)が以下の歌を詠みました。
深草の 野辺の桜し 心あらば 今年ばかりは 墨染に咲け
すると、桜が薄墨色に咲いたことから、その桜を墨染桜と呼ぶようになったと伝えられています。
墨染桜を過去に何度か見ていますが、まだ薄墨色の花が咲いているのを見たことがありません。
4代目になった墨染桜は、薄墨色の花を咲かせることがあるのでしょうか。
私が墨染寺にいる間、参拝に訪れた人は2人だけでした。
でも、境内では工事が行われていたので、静かとは言えませんでした。
それでも、人が少ない境内で見ごろを迎えたソメイヨシノをじっくりと観賞できましたよ。
上の写真のソメイヨシノも枝が折れていますね。
見上げる桜も美しいです。
やっぱり桜は、青空の下で見るときれいに感じますね。
本堂の前には、タヌキがお椀を持って立っています。
そのタヌキも、満開の桜を眺めているようでしたよ。
墨染寺の墨染桜は4代目となり、以前のような華やかさはなくなっています。
ソメイヨシノは、以前とほとんど変わらず多くの花を咲かせていました。
これから、4代目の墨染桜が生長し、ソメイヨシノに負けないくらい華やかになるのが楽しみです。
この後は、藤森神社に桜を見に行きます。
なお、墨染寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。