4月初旬。
京都府八幡市に建つ正法寺(しょうぼうじ)の夜間拝観に行ってきました。
正法寺は、普段から境内に入ることはできるのですが、諸堂と庭園の拝観は実施していません。
でも、1ヶ月に2日だけ土曜日と日曜日に一般公開が行われる月もあります。
4月初旬は、3日間の特別公開が行われ、土曜日には夜間拝観も実施されるということだったので、夜桜を見ようと思い参拝した次第であります。
諸堂の拝観
正法寺の最寄り駅は、京阪電車の八幡市駅です。
駅からは南に15分ほど歩く必要があるので、八幡市駅から京阪バスに乗車した方が楽ですね。
京阪バスだと、バス停「走上り」で下車して南に徒歩約5分です。
夜間拝観は午後6時から。
私が正法寺に到着したのは、午後6時を少し回った頃でした。
すでに唐門付近では、満開のソメイヨシノのライトアップが行われています。
正法寺の夜間拝観には、拝観料700円が必要です。
寺務所で拝観料を納め、建物の中に入ります。
正法寺では、住職の方にお寺の沿革や建物、文化財について説明していただけます。
最初は本堂内での説明で、正法寺が徳川家と縁のあるお寺であること、本尊の阿弥陀如来の製作年代などを聞くことができました。
本堂での説明の後は、順に諸堂を廻りながらそれぞれの説明が行われます。
下の写真に写っているのは、書院の裏側にある庭園です。
秋になると紅葉が美しい庭園ということです。
さすがに4月初旬なので、カエデの木は枝だけの状態でした。
また、紅葉の時期に鑑賞したいですね。
他にも、正法寺には狩野派の障壁画なども展示されており、実物を間近で見れます。
満開の夜桜を観賞
さて、諸堂の拝観をほとんど終えたところで、大方丈の前庭の夜桜を観賞します。
白砂と石組でできた枯山水庭園を囲むようにソメイヨシノが植えられています。
ソメイヨシノはどれも満開になっていたので、薄紅色の姿が美しくライトに照らされていました。
境内の北側にある平成20年(2008年)に建立された法雲殿へ向かいます。
この建物には、高さ5メートル近くある木造阿弥陀如来坐像が安置されています。
もちろん、阿弥陀さまも実物です。
全身が金箔で覆われていたそうですが、現在はほとんどが剥がれ落ちています。
それでも、ところどころ金箔が残っていましたよ。
それにしても大きな阿弥陀さまであります。
こんなに立派な阿弥陀さまを手が届きそうな距離で拝めるのですから、何とも贅沢な気分になります。
法雲殿を出た後は、再び夜桜を観賞。
唐門近くの塀際のソメイヨシノ。
ライトの明かりが強かったので、夜でもはっきりと桜の花が見えましたよ。
本堂の前に立ち、大方丈の前庭を眺めます。
奥に見える橙色の建物は鐘楼です。
正法寺にはソメイヨシノが多く植えられていますが、枝垂れ桜も1本ありました。
まだ咲き始めて間もないようです。
枝垂れ桜の左側には、赤い花をたくさん咲かせた椿もありました。
本堂と一緒に見る夜桜。
白砂と石組と夜桜。
なかなか味わい深い景色であります。
正法寺の拝観は約1時間かかりました。
住職の方に説明してもらえるお寺は珍しいので、文化財に興味がある方なら、良いお参りができるのではないでしょうか。
午後8時を過ぎたところで正法寺から出ることに。
最後に唐門と一緒にライトアップされた夜桜を見ておきましょう。
なお、正法寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。