10月末に訪れた相国寺。
このお寺は、京都市上京区に建つ禅寺で、京都市中心部にありながら、とても広い境内を持っています。
京都御苑から少し北にあるので、観光に適した立地です。
まだ紅葉には早いですが、晴天だったので、良い秋景色が見れるはず。
少しずつ秋らしくなっている境内
相国寺の最寄り駅は、地下鉄今出川駅です。
そこから5分も歩かずに相国寺に到着します。
相国寺の入り口に到着。
青空が広がる気持ちの良い天気です。
門をくぐって参道を進むと、池の奥に三門跡があります。
跡なので、そこには建物はないのですが、その代り、たくさんのアカマツが植えられています。
たくさんのアカマツに混ざってカエデも数本植えられているのですが、まだほとんど紅葉していませんでした。
参道の日当たりの良いところのカエデは、上の方が色づき始めていました。
ここのカエデは、紅葉すると鮮やかな赤色に染まるんですよね。
この調子なら、今年も良い色付きになりそうです。
近くでは、秋の花がひっそりと咲いていました。
拝観受付付近のカエデも、徐々に赤く色づき始めています。
緑色の葉がまだまだ目立ちますが、色づいている葉の色は真っ赤です。
拝観受付付近に建つ法堂(はっとう)。
法堂の天井には龍が描かれており、どこから見ても龍と目が合う不思議な描かれ方をしています。
また、柏手をパンと打つと反響して「グルルルル」といった感じの音が堂内を駈け廻ります。
その音が龍が鳴いているようだということで、「鳴き龍」と呼ばれています。
相国寺の他にも大徳寺などの禅寺の法堂の天井の龍は、「鳴き龍」となっていることが多いので、参拝時には柏手を打ってその鳴き声を聞いてください。
天響楼と日中両相国寺友好記念の碑
境内の西側に行くと、一目で、まだできて間もないとわかる鐘楼があります。
この鐘楼は、天響楼(てんきょうろう)というそうです。
吊るされている梵鐘は、平成23年(2011年)8月に中国大相国寺から寄進されたもので、天響楼は、日中両相国寺の未来永劫にわたる友好の証とされているとのこと。
鐘楼の手前に設置されている日中両相国寺友好記念の碑もピカピカです。
相国寺は、室町時代に足利義満が建立したお寺です。
説明書によると、義満が禅の師匠である春屋妙葩(しゅんおくみょうは)に新しい寺の名称を相談したところ、義満が左大臣の位にあり中国ではこれを相国ということ、中国の開封に大相国寺という寺があることから、相国寺と名付けてはどうかと進言したそうです。
そして、平成4年に相国寺派管長を団長にして開封大相国寺の本尊開眼、真禅住職晋山式に参列するため訪中した際、日中両相国寺友好寺院の締結調印が行われたということです。
もしも、春屋妙葩が足利義満に別の寺名を提案していたら、日中両相国寺の友好関係はなかったかもしれません。
そう考えると、春屋妙葩の進言は、相国寺だけでなく日中の友好関係に貢献する重要な言葉だったと言えますね。
なお、相国寺の詳細は以下のページを参考にしてみてください。