毎年春と秋に一般公開される京都御所。
2014年の春は、4月9日から13日の5日間、一般公開されます。
桜の見ごろ時期が、やや過ぎていますが、あまり気にせず、一般公開初日に京都御所に行ってきました。
雅な展示物に魅了される人々
京都御所に到着すると、入口の宜秋門の前に長蛇の列ができていました。
過去、何度も一般公開に行ってますが、こんなに行列ができていたのは、今回が初めてです。
海外からの旅行者が多いようですね。
入口で手荷物検査を受けて、御所内に入ります。
最初に見るのは、御車寄(おくるまよせ)。
ここは、昇殿を許された者が参内する時の玄関です。入口には活花が展示されていました。
この日は、晴天で気温も高かったことから、青色の花瓶が、とても爽やかに見えましたよ。
参内した者の控えの間である諸太夫(しょだいぶ)の間へ。
格の高いものは虎の間で待機します。
その次に格の高い者は、鶴の間で控えます。
桜の間が一番下になりますが、昇殿を許されるだけでも、十分に身分が高かったはずです。
天皇皇后両陛下の玄関は新御車寄(しんみくるまよせ)です。
今年は午年ということで、玄関には馬形障子(うまがたのしょうじ)が展示されていました。
馬形障子は、平安時代からしつらえられていた伝統的な衝立障子とのこと。
こういった展示物に多くの観光客の方が魅了されていましたよ。
紫宸殿から御常御殿まで
新御車寄を見た後は、承明門を過ぎて、日華門へ進みます。
その近くには、御室流、未生流、嵯峨御流の活花が展示されていました。
最も春らしく感じたのは未生流でしたが、嵯峨御流も緑が多くて、気温が高かったこの日にはぴったりの活花でしたよ。
そして、紫宸殿へ。
いつ見ても大きな建物です。
即位礼など重要な儀式を執行する建物なので、威厳がありますね。
左近の桜は、すでに多くの花を散らしていました。
未だかつて、満開の姿を見たことがありません。
見ごろの時期には、一般公開されないんですよね。
小御所では、大宋屏風(たいそうのびょうぶ)が展示されていました。
この屏風は、平安時代から重要な行事の際によく使用された調度品で、明治元年(1868年)に紫宸殿で執り行われた五箇条御誓文の儀式の時にも使われたそうです。
襖絵も展示されていましたよ。
小御所の前に広がる御池庭(おいけにわ)では、1本だけ桜がありました。
やや散り始めていましたが、見ごろは保っていましたよ。
小御所の隣の御学問所では、原在照の岳陽楼図、岸岱の蘭亭ノ図、狩野永岳の十八学士登瀛州図(じゅうはちがくしとうえいしゅうず)が展示されていました。
緑が多い御内庭。
その前に建つ御常御殿(おつねごてん)では、人形が展示されていました。
上の写真の左は、天皇が関白と対面する様子を表現したものです。
右は、天皇が女御と盃酌を執り行っている様子を表現しています。ちなみに盃酌とは、盃を酌み交わすことです。
御学問所の北側には、福井徳元の「寿老人」と本田米麓(ほんだべいろく)の「鹿」の図が展示されていました。
どちらも保存状態がよく、色がはっきりとしていますね。
以上で御所内の展示は終わりです。
出口付近の枝垂れ桜は、盛りを過ぎて、あまり花が残っていませんでした。
桜を期待して訪れた方は、残念だったでしょうね。
八重桜は咲きはじめ。
この八重桜の品種は何なのでしょうか。
真っ白な花なので、有明のような気もしますが、よくわかりません。
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