京阪電車の清水五条駅から東に5分ほど歩いた辺りに大きなお寺が建っています。
このお寺は、大谷本廟(おおたにほんびょう)といい、清水寺に向かう途中に立ち寄る方が多いですね。
私もそのひとり。
五条通を歩いていると、大谷本廟のきれいな新緑が目に飛び込んできたので、ちょっとお参りしていくことにしました。
円通橋の新緑と咲き始めのサツキ
大谷本廟の入口に架かる橋は、円通橋と呼ばれています。
この橋は、横から見ると2つの円い穴が空いていることからめがね橋とも呼ばれています。
円通橋の下にある池は、晧月池(こうげついけ)で、そのほとりにはたくさんのカエデが植えられています。
円通橋と参道の脇に植えられているカエデが、青々としてまぶしいですね。
参道の先に見えるのは総門です。
石段の上に建っているので、とても背が高い門のように見えます。
総門には、金色の装飾物が吊るされています。
今まで何度もくぐってきた総門ですが、このようなきれいな物がぶら下がっていることに気付いたのは今回が初めてです。
他のお寺にもおそらくあるんでしょうね。これからは門をくぐるときに気を付けて見ておきましょう。
総門をくぐった先にサツキが植えられていました。
まだ咲き始めたばかりのようですね。
訪れたのは5月下旬でした。そろそろ京都各地では、サツキが見ごろを迎えるころです。
境内の石窟
仏殿にお参りをし、境内の東に建つ明著堂(めいちょどう)に向かいます。
仏殿の脇に小さな池があり、そこにはハスがありました。
夏になったらもう一度花を咲かせたハスを見に来たいですね。
仏殿を過ぎると広い敷地が現れます。
その敷地の西側には、大きな岩が積まれた一帯があります。
これは、石窟(せっくつ)ですね。
この石窟は、親鸞聖人が学問をされた場所と伝わっています。
また、親鸞聖人の初期の廟堂(びょうどう)があった場所から移動してきたものともいわれています。
縄文時代や弥生時代の遺跡のように思ってしまいますが、そんなに古いものではないようです。
石窟というからには、中に入るための穴もあります。
薄暗いので、ちょっと怖い感じがします。
石窟の近くには、親鸞聖人の娘の覚信尼の像もあります。
覚信尼は、親鸞聖人がなくなった時に廟堂を創建した女性で、これが現在の大谷本廟の起源となります。
その覚信尼の視線の先にあるのが、明著堂(めいちょどう)です。
明著堂の正面奥には、檜皮葺の八角形のお堂があります。
このお堂は祖壇といい、親鸞聖人のご影と遺骨が納められているとのこと。
祖壇の前にある明著堂は、拝堂となっていて、ここでお参りをすることになります。
次から次に参拝者の方が明著堂へ進んでいきます。
普段よりも多いですね。
何か特別な法要があったのでしょうか。
そう言えば、円通橋の前にタクシーがたくさん並んでいたので、もしかしたら、特別な日だったのかもしれませんね。
新緑に誘われて少しだけお参りして行こうと思った大谷本廟でしたが、今まで気づかなかったことがいろいろとわかったので、参拝して良かったです。
なお、大谷本廟の詳細については以下のページを参考にしてみてください。