3月下旬に京都市上京区の京都御苑内にある近衛邸跡(このえていあと)を訪れました。
近衛邸跡には、この時期に見ごろを迎える一重の枝垂れ桜がたくさん植わり、古来より糸桜と呼ばれています。
長く垂れた枝に咲く花は、その名のとおり繊細な美しさを持っていますね。
十月桜と出水の枝垂れ桜
近衛邸跡の最寄り駅は、地下鉄の今出川駅です。
駅を出て、目の前にある京都御苑に入り、東に約5分歩くと近衛邸跡に到着します。
近衛邸跡は、御苑内の北にあるのですが、その前に南西に植わる桜を見ることに。
十月桜は、花数が少なく華やかさに欠ける状態。

十月桜
秋から冬にかけて花を咲かせた後、再び春に多くの花を咲かせるのが特徴的。
満開になるのは4月に入ってからと思われます。
出水の小川の近くに植わっている枝垂れ桜は見ごろ。

出水の枝垂れ桜
ただ、あいにくの曇り空で、あまりきれいに感じられません。
桜の魅力を半減させる厚い雲が憎らしい。
枝垂れ桜の周囲に設置された竹の柵が新しくなっており、以前より桜との距離ができたように思えます。
遠目からの観賞になりますが、そのおかげで人が写り込みにくくなったのはありがたい。
近衛邸跡の糸桜
近衛邸跡の入り口にやってきました。
入り口付近に植えられている一重の紅枝垂れ桜は、まだ5分咲きくらい。
でも、その奥の糸桜は満開に近い状態で、見ごろを迎えていました。

近衛邸跡の入り口
紅枝垂れ桜の枝先を見ると、つぼみが開いたばかりの花がいっぱい。

紅枝垂れ桜の枝先
天気が悪いから開花をためらっているかのよう。
翌日には、一気に手のひらのように開きそうですね。
近衛邸跡に入ると、お花見に訪れた人たちが糸桜に夢中。

近衛邸跡
毎年、この時期の近衛邸跡は賑やか。
でも、今年は意外と人が少なめ。
背が高めの糸桜は、どれも満開に近い状態。

2本の糸桜
上の写真の右側に写っている糸桜は、切り株だけとなっていたのですが、年々、たくさんの花を咲かせるようになっています。
柵が設けられ養生中ですが、このまま順調に育てば、往年の姿を取り戻すのではないでしょうか。
東側にある近衛池のほとりでは、椿が赤い花をたくさん落とし、そろそろ終わりが近づいているようでした。

落ち椿
落花を見ると寂しく感じられるものですが、椿の場合は、これから本格的な春に向かうためか、あまり感傷的になりません。
近衛池の水面に枝を伸ばす糸桜も風情があるのですが、この日は池に水がほとんど張ってなかったので見栄えがよろしくない。

糸桜と近衛池
以前は、近衛池に近づけたのですが、この日はロープで囲まれていたので、遠くから糸桜と池を見ることしかできませんでした。
近衛邸跡の中央付近に植えられている数本の糸桜は満開。
それを見る花見客の方たちも満足した表情。

満開の糸桜
海外からお越しの方は、近衛邸跡の糸桜を見て「Amazing」と喜びの声を発する。
これが日本の美ですぞ。
ただ、こちらも新しい竹の柵が設置され、以前より糸桜との距離ができていました。

糸桜と芝生
桜の花に触る人もいましたから、こういった対応はやむを得ないですね。
でも、桜に近づけなくなったことで、芝生も生き生きとしているようで、薄紅色の糸桜とともに芝生の緑が春らしい風景を楽しませてくれましたよ。
近衛邸跡の早咲きの糸桜は、3月下旬に見ごろを迎えていました。
京都御所では、3月25日から29日まで春の特別公開「京都御所 宮廷文化の紹介」が行われています。
宮廷に伝わる貴重な文化財、蹴鞠や雅楽の実演も見られますから、近衛邸跡の糸桜を見に行くなら京都御所も拝観しておくと良いでしょう。
紫宸殿(ししんでん)の左近の桜は、特別公開中に見ごろにならないでしょうが、出口付近の枝垂れ桜は期間中に見ごろを迎えると思います。
近衛邸跡には、遅咲きの八重紅枝垂れ桜も植えられており、ソメイヨシノが終わりに近づく頃に見ごろに入ってきます。
その頃は、人が少なく落ち着いて近衛邸跡を散策できますから、人混みが苦手な方は4月6日以降に近衛邸跡を訪れてはいかがでしょうか。
京都御苑全体では、4月末まで様々な品種の桜を楽しめますよ。
なお、京都御所の詳細については以下のページを参考にしてみてください。