木屋町三条で見た時代祭-神饌講社列、前列・2025年

10月22日に木屋町三条に時代祭を見に行きました。

延暦文官参朝列が過ぎ、明治維新時代から延暦時代までの行列が終了しました。

ここで、ぞろぞろと帰り始める人が増えますが、これからが時代祭にとって重要な祭事にたずさわる列の登場です。

神饌講社列

三条通に神饌講社列(しんせんこうしゃれつ)が入って来ました。

神饌講社列

神饌講社列

本列を奉仕するのは京都料理組合です。

神饌講社列と書かれた旗の後ろから、浄衣(じょうえ)を着た膳手(かしわで)たちが、神前に供える神饌唐櫃を運んできました。

真っ白な浄衣姿が、神饌唐櫃が神聖であることを示しているように見えます。

上の写真は、角度が悪く、神饌唐櫃が写っていませんね。

神饌唐櫃の後ろからは供奉の人々、そして、副御饌長(ふくみけちょう)が続きます。

さらにその後方からも、馬に乗った御饌長が進んできます。

御饌長

御饌長

神社や神棚へのお供えを御饌といい、御饌長はその責任者ということでしょう。

御饌長も白色。

神饌講社列の後方からは、供奉の人々が続きます。

供奉

供奉

これだけ厳重な列を作って、神饌唐櫃を平安神宮まで運ぶのですから、その重要性がよくわかります。

前列

神饌講社列の次を進むのは、平安講社第7社が奉仕する前列です。

この後にやって来る神幸列の前陣としての役割を担っています。

前列

前列

前列の旗を先頭に胡床持と御賢木(おんさかき)が進みます。

そして、御賢木の後ろから、金属の引っ掻き音とともに警備役がやって来ます。

中座、下雑色、上雑色、従者

中座、下雑色、上雑色、従者

警備役の先頭には中座がおり、引っ掻き音は彼らが持つ金棒がアスファルトを擦る音です。

その後からは、キリコ座とブチ座で構成される下雑色(しもぞうしき)、上雑色(かみぞうしき)、従者と続きます。

中座、キリコ座、ブチ座は、近世の警察組織で、祭礼の警備にもあたっていました。

この一群は、黒ずくめで、いかにも護衛といった印象です。

警備役の後方から、かわいらしい子供たちが登場。

迦陵頻伽(左)と胡蝶(右)

迦陵頻伽(左)と胡蝶(右)

オレンジ色の子は、極楽浄土に住む鳥の迦陵頻伽(かりょうびんが)で、頭に桜花を挿した天冠を被り、背中には鳥の羽根が付いています。

その後ろから続く子は、高麗壱越調(こまいちこつちょう)舞楽の舞人である胡蝶で、頭にはヤマブキの花を挿した天冠を被り、背中には蝶の羽根がついています。

鳥の羽根も蝶の羽根も同じじゃないかと思うかもしれませんが、前者は上に反り、後者はなで肩のように下がっている点で異なっていますよ。

子どもたちは歩き疲れたのか、かたい表情。

残り半分もないので、がんばって平安神宮まで歩いてほしいですね。

胡蝶の後、少し開いて楽人の列。

楽人

楽人

雅な音色を奏でながら進んでいきます。

楽人の後ろには荷太鼓。

荷太鼓

荷太鼓

荷太鼓は、両腕で抱きかかえられないほどの大きさですね。

さすがにひとりでは運べないため、台車に乗せて数人で転がすように運んでいました。

さらに後ろから荷鉦鼓も続きます。

最後方からは、緑色の衣装の人々が続き前列は終了です。

前列の後方

前列の後方

この後は、神幸列の登場です。

宿泊

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