10月中旬。
京都府八幡市の正法寺(しょうぼうじ)に参拝しました。
正法寺は、徳川家ともゆかりがある名刹ですが、普段は境内で参拝者の姿を見ることはほとんどありません。
八幡市に観光で訪れる人が少なめであること、しかも、本堂や庭園が通常非公開であることから、普段は静かなのでしょう。
たくさん並んだお地蔵さま
正法寺には、京阪電車の石清水八幡宮駅から京阪バスに乗車し、「走上り」のバス停で下車して南に3分ほど歩くと到着します。
入り口に到着。

入り口
正法寺境内に八幡保育園があることを示す看板が立ち、そして、近くには、徳川義直の母相應院(お亀の方)の墓所であることを示す石柱も立っています。
ここから眺めると、かつては、小高い山を背に大伽藍が形成されていたことがうかがえます。
山門をくぐります。
そして、右手のお堂にお参り。

お堂
お参りを済ませた後、目線を何気なく右に移すと、たくさんの石仏が並んでいるのに気づきました。

石仏群
今まで何度も正法寺にお参りしていますが、石仏に全く気づきませんでした。
石仏は古そうですが、囲いの石が新しそうだったので、別のところに祀られていた石仏をここに移したのかもしれませんね。
数えたわけではないので、何体祀られているのかわかりませんが、50体くらいお地蔵さまがいらっしゃるのではないでしょうか。
どのお地蔵さまも、姿かたちが異なっていますね。

様々なお地蔵さま
お地蔵さまを拝むと不思議に心が和みます。
子供たちを守ってくださる印象があるお地蔵さまですが、正法寺境内にこれだけたくさんいらっしゃるのは、八幡保育園があるからなのでしょうか。
この日は、園児の姿はありませんでしたが、賑やかな声が聞こえてくる日もありますよ。
振り向くと、お堂の縁側にもお地蔵さまがいらっしゃいました。

縁側のお地蔵さま
立ち上がると小学生くらいの背丈になるでしょうか。
1体だけ縁側に祀られているということは、何か意味があるのかもしれません。
秋の境内の風景
お堂にお参りを済ませ、境内を歩きます。

境内
曇り空だと、人がいない境内がより寂しく感じられます。
参道の北側に建つ法雲殿には、大きな阿弥陀如来坐像が祀られており、一般公開の時に拝観できます。

法雲殿
全長が約4.8メートルもある阿弥陀さまを間近に見た時は、前に迫って来るような迫力がありましたよ。
ちなみに2025年は11月29日と30日に一般公開が行われます。
唐門の向こうには大方丈と本堂があり、庭園も配されています。
こちらも一般公開時に拝観できます。

唐門
唐門の両脇の桜は、まだ深い緑色でしたが、ちらほらとオレンジ色の葉が見られるようになっており、徐々に秋が深まりつつあるのがわかります。
それでも、気温はまだ25度以上の夏日が続き、10月にしては暑さを感じますね。
黄色っぽい鐘楼。

鐘楼
明るい色をしているので、遠目からでもよく目立ちます。
境内から出ます。
北側の坂道を上っていき、途中で振り替えると、正法寺を見下ろせますよ。

見下ろす境内
ここからだと、本堂が大きな建物であることがわかりますね。
正法寺は、いつもながら人がおらず静かにお参りできました。
京都市内のお寺は、たくさんの旅行者や観光客で賑わい、それに慣れていましたが、お寺の境内は本来静かなものなのだと再確認しましたよ。
なお、正法寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。