夏に参拝した与杼神社・2025年

8月中旬。

京都市伏見区の与杼神社(よどじんじゃ)に参拝しました。

お盆が過ぎ、夏は終わりに向かっているはずですが、日中はまだまだ歩き廻れるような気温ではないため、夕方に訪れました。

夕方の境内は無人

与杼神社には、京阪電車の淀駅から西に1分ほど歩くと到着します。

時刻は午後4時頃。

まだ気温が高く駅周辺は人が少なめです。

そして、与杼神社の鳥居越しに見る境内も人の気配が感じられません。

鳥居

鳥居

鳥居をくぐって参道へ、

参道の両脇は駐車場となっていて、普段は多くの自動車が止まっているのですが、この日は1台しか止まっていませんでした。

参道

参道

まだお盆休み中で、車で出かけている人が多く、駐車場が空いているのかもしれません。

参道の先には、背の高い2本のイチョウが植わっています。

イチョウ

イチョウ

イチョウの葉は深い緑色。

晩秋になると、これが金色になるのですから植物は不思議ですよね。

手水舎に西日が射しこみ、手水鉢にも日が当たっています。

手水鉢

手水鉢

なんか水が熱そうだなと思ったものの、柄杓ですくい左手に流すとひんやりしていました。

さすがに日射しだけでは、お湯にはならないですね。

イチョウの奥に建つ拝殿。

拝殿

拝殿

そして、拝殿のさらに奥に本殿が建っているのでお参りをしましょう。

本殿

本殿

与杼神社は、応和年間(961-964年)に僧の千観内供(せんかんないぐ)が肥前国(佐賀県)河上村の淀大明神を勧請(かんじょう)したことに始まると伝わっていますから1000年以上の歴史を持っています。

本殿は昭和に再建されたものですが、先ほどの拝殿は慶長12年(1607年)に建立されたもので国の重要文化財に指定されています。

拝殿の北側の石垣の上に植わっているサルスベリが、ピンク色の花を咲かせていました。

サルスベリ

サルスベリ

サルスベリは百日紅と書き、その名からも想像できるように花期が長いのが特徴です。

そのため、夏の花ですが9月に入っても見られます。

でも、与杼神社のサルスベリは、すでに花にボリュームがなくなってきており、9月まで花が咲いているのか怪しい状況となっていました。

球を前足で踏んづけた狛犬。

狛犬

狛犬

なかなか年季が入った狛犬であります。

本殿の南側に立つ灯籠は、大坂淀屋の高灯籠です。

大坂淀屋の高灯籠

大坂淀屋の高灯籠

淀屋は、淀に家や田地を所有していたそうです。

あまりに多くの財産を所有していたことから、幕府により財産を没収されたことはよく知られた話です。

灯籠の近くに置かれた複数の石は、千観内供が創建した当時の基礎石で、約1000年ぶりに発見されたものです。

與杼神社石碑

與杼神社石碑

この石が基礎石だったことがわかるのですから、現在の発掘調査は高い精度を持っているんですね。

素人が見たら、どこの河原にでもある大きな石にしか見えません。

そろそろ境内から出ましょう。

私が与杼神社にいる間、他に参拝する人は誰もいませんでした。

夕方に無人の神社に参拝するとしんみりしそうなものですが、こう暑いとそのような気分に浸ることもできませんでしたよ。

なお、与杼神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

宿泊