8月8日に京都市東山区の大谷本廟に参拝した後、南へ約10分歩き、妙法院に参拝しました。
妙法院は、天台宗の三門跡寺院の一つに数えられる格式の高いお寺です。
でも、誰でも参拝でき、気軽に訪れることができます。
展示されている庫裏の旧大梁
妙法院には、京阪電車の七条駅から北西に約8分歩くと到着します。
市バスだと「東山七条」からすぐです。
妙法院の北門の前にやって来ました。
普段は、東大路通に面している総門から入るのですが、今は、国宝の庫裏(くり)が工事中のため閉ざされています。
北門から境内に入ると左手に事務所があり、その奥に工事中の庫裏が見えます。
妙法院の庫裏は、国宝に指定されています。
工事は、令和2年(2020年)から令和9年まで行われる予定です。
工事中の庫裏の前に大木が展示されていました。
近くの説明書を読むと、この大木は、庫裏に使われていた旧大梁(はり)とのこと。
今回の改修工事の大きな目的は、大梁の強化保存だそうです。
梁は、木造建築の柱と柱を連結し上部の重さを支えるための水平な部材です。
展示されている木材(マツ材)は、庫裏の小屋梁として屋根を支えていたもので、長さは8メートルもあります。
また、太さも元口で直径62cm、末口で直径47cmあり、見るからに巨木であることがわかります。
旧大梁は、桃山時代から約400年もの間、庫裏を支えてきました。
今回の工事で、木材の一部に亀裂が見つかったため、このまま使用するのは危険と判断し、小屋梁を取り替えることにしたのだとか。
そして、新たに取り付けられた小屋梁は、従来のものより一回り太く、元口の直径が63cm、松口の直径が56cmあります。
小屋組全体では、8メートルのものを5本、6メートルのものを1本、4メートルのものを2本の計8本の小屋梁を取り替えたそうです。
そして、4メートルのものについては、8メートルの小屋梁の健全な部分を加工し再利用しているとのこと。
建物を長い年月保つためには、このような大掛かりな工事を定期的に実施する必要があるんですね。
夏の境内の景色
庫裏の旧大梁を見た後は、境内を少し歩くことに。
サルスベリは、赤色の花を咲かせていましたが、全体的に花数が少なめに見えます。
境内の南側は、木々の葉が濃い緑色で、まさに夏真っ盛りといった感じです。
夏空の下で見る宸殿(しんでん)。
宸殿は、門跡寺院特有の建物ですね。
宸殿の前に、普賢菩薩を祀る本堂があるので、お参りをしましょう。
本堂の近くでもサルスベリが咲いていましたが、こちらも花数がやや少ない印象です。
宸殿から西を向くと、奥に唐門が見えます。
セミの鳴き声は聞こえるものの、人の気配はありません。
普段から妙法院に参拝する人は少なめですが、夏は特に少なくなりますね。
この後は、智積院に参拝します。
なお、妙法院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。