12月上旬に京都市中京区の法雲寺に参拝した後、北西に約7分歩き、行願寺を訪れました。
行願寺は、西国三十三所観音霊場巡りの一つに数えられるお寺で、また、都七福神めぐりの寿老人を祀るお寺として知られています。
昔から、地元住民に愛されており、今も、お参りに訪れる方の姿を境内でよく見かけます。
境内は初冬の風景
行願寺には、京阪電車の神宮丸太町駅から南西に約6分歩くと到着します。
地下鉄だと、丸太町駅から東に徒歩約8分です。
行願寺の山門が建つ寺町通沿いは、まだイチョウが多くの葉を残し、黄葉が見ごろを保っていました。
京都は、12月に入り一気に冷え込んできましたが、寺町通はまだ秋の名残を感じられます。
山門をくぐって境内に入ります。
夏は、参道わきに多くのハスが植わったプランターが並んでいるのですが、今はそれもなく広々としています。
参道の先にあるお堂は、本堂です。
本堂の床をネコが歩いていました。
中を見つめているので、お参りをしているのでしょう。
私も、本堂に上がってお参り。
行願寺は、寛弘元年(1004年)に行円上人が、上京区の一条小川に創建したのが始まりです。
行円上人は、子供を妊娠している鹿を射止めたことを悔い、常にその皮をまとって鹿を哀れんだことから、皮聖(かわのひじり)と呼ばれるようになりました。
また、行願寺も、それが由来で革堂(こうどう)と呼ばれるようになったと伝えられています。
寺町通は晩秋の景色が残っていましたが、境内は初冬の景色に変わっていました。
ナンテンは赤い実をたくさんつけ、葉も赤色に色づいています。
こちらは、都七福神の寿老人を祀る寿老人堂です。
寿老人は、鹿を連れている長寿の神さまです。
行願寺に寿老人が祀られているのは、やはり、鹿と関係があるからなのでしょうか。
寿老人堂の隣には、七福神の像もあり、その一番端の恵比須様の近くでは、サザンカが赤色の花を咲かせていました。
冬は、京都各所でサザンカも見られるようになりますね。
境内の北西には、百体地蔵尊が祀られています。
百体地蔵尊の隣に置かれている大きな五輪塔は、加茂大明神です。
振り返ると、無人の境内に大きな庫裡(くり)が見えます。
誰もいない行願寺の境内を眺めていると、今年も残りわずかだなと、寂しい気持ちになって来ましたよ。
行願寺は、先ほども述べたように都七福神めぐりの寿老人を祀っていますから、新春に七福神巡りで参拝するのも良いでしょう。
この後は、下御霊神社に参拝します。
なお、行願寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。