10月中旬。
京都市東山区の妙法院に参拝した後、北に約10分歩き、大谷本廟を訪れました。
大谷本廟は、五条坂に建つ西本願寺の親鸞聖人の廟所です。
五条坂を上っていくと清水寺があることから、この付近は観光客や旅行者の方が多く、ついでに大谷本廟に立ち寄る人もいますが、その数はそれほど多くありません。
秋らしさが感じられるようになってきた境内
大谷本廟の最寄り駅は、京阪電車の清水五条駅です。
駅からは、五条通を東に約5分歩けば、大谷本廟の入り口に到着します。
9月までは人が少なかった京都ですが、10月に入り、観光客が戻って来つつあります。
五条坂も、以前より観光客が増えており、大谷本廟に入っていく人の姿も割と多いですね。
入り口に架かる橋は円通橋で、めがね橋とも呼ばれています。
横から見ると、眼鏡のような形をしているので、そう呼ばれるようになりました。
ちなみに円通橋が架けられたのは、江戸時代末期のことです。
円通橋の下では、ハスの葉が残っていました。
この日は、夏のような暑さでしたが、ハスの葉の色が褪せてきているのを見ると、季節は秋になったんだなと感じます。
今年の秋の到来は、例年よりも遅かったですね。
石畳の参道を東に向かって歩きます。
木々を見上げると、上の方の葉がほのかに赤く染まっていました。
大谷本廟の参道では、毎年11月下旬に紅葉を見ることができます。
参道わきには、親鸞聖人の像が立っていますよ。
参道の奥の石段上には総門が建っています。
総門をくぐると、再び石段が現れ、その上に仏殿が建っています。
それでは、お参りをしましょう。
大谷本廟は、もともとは今よりも北の知恩院付近にあったのですが、慶長8年(1603年)に徳川家によって当地に移されています。
ちなみに大谷祖廟は、東本願寺の廟所です。
仏殿近くの噴水には、たくさんの花が浮かんでいます。
これは花噴水で、大谷本廟に供えられた花をこのようにして飾っています。
最近は、お寺や神社で花手水をよく見かけるようになりましたが、花噴水もそれに近い趣があります。
仏殿の北側では、サザンカが咲いていました。
早いですね。
サザンカは冬に咲く花なのですが、このサザンカは早咲きの品種なのでしょうか。
二天門をくぐりさらに東に行くと、奥に明著堂(めいちょどう)が建っています。
明著堂は、親鸞聖人の墓所である祖壇の前に位置する拝堂で、宝永6年(1709年)に建立されました。
明著堂の頭上には、秋らしい空が広がっていましたよ。
明著堂まで来たところで参道を引き返します。
総門わきのカエデも上の方がオレンジ色になり始め、秋らしくなっていました。
10月中旬の大谷本廟は、人の姿を見かけるようになっていましたが、まだ少ない印象でした。
11月の紅葉時期には、おそらく大勢の参拝者が訪れるのではないでしょうか。
この後は、建仁寺にオチャノキを見に行きます。
なお、大谷本廟の詳細については以下のページを参考にしてみてください。