2月上旬に京都市伏見区の石峰寺に参拝した後、南に5分ほど歩き、宝塔寺を訪れました。
宝塔寺は、広々とした境内を持つ立派なお寺ですが、この辺りを観光する人が少ないため、あまり訪れる人がいません。
海外からの旅行者に大人気の伏見稲荷大社から南に徒歩約10分と近いので、宝塔寺まで訪れる人がいても良さそうなものですが、ガイドブックなどで紹介されていないのでしょうね。
仁王門の花天井絵
宝塔寺の最寄り駅は、京阪電車の龍谷大前深草駅です。
駅からは、東に徒歩約6分で、宝塔寺の総門の前に到着します。
総門は四脚門となっています。
総門の前には、旧極楽寺礎石の伽藍石が置かれています。
極楽寺は、平安時代の昌泰2年(899年)に建立されたお寺です。
今も、この辺りの地名は極楽寺町と呼ばれており、極楽寺の名残があります。
総門をくぐります。
長い石畳の参道が東に向かって延びます。
参道は途中から緩やかな坂道になり、その上には朱色の仁王門が建っています。
宝塔寺の仁王門をくぐる際は、上を向いて歩きましょう。
天井は、たくさんの花の絵が描かれた花天井となっていますよ。
冬の境内
仁王門をくぐった先の石段の上に本堂が建っています。
この本堂も大きくて立派な建物です。
それではお参りをしましょう。
宝塔寺は、徳治2年(1307年)に極楽寺の住持であった良桂が、日像上人に帰依し、真言宗から日蓮宗に改めたと言われています。
寺名は、日像上人が、京都に通じる7つの街道に建てた法華題目の石塔婆の1つを日像上人の廟所に奉じたことに由来します。
本堂の南側に永代供養塔の寂光廟があります。
以前に参拝した時にはなかったのですが、いつ建てられたのでしょうか。
寂光廟の南側の墓地の入り口付近には、多宝塔も建っています。
多宝塔は、室町時代に建立されたもので、重要文化財に指定されていますよ。
本堂の裏には、七面山があり、登ることができます。
山の上には、七面宮があるのですが、今回は、伏見稲荷大社のお山めぐりをした後だったので、七面宮までは行きませんでした。
鐘楼の近くでは、背の低い紅梅が、ちらほらと花を咲かせ始めていました。
今年の京都の梅は開花が早く、1月にたくさんの花を咲かせているところもありました。
例年だと、京都の梅は、3月中旬まで楽しめますが、今年はそこまではもたないかもしれませんね。
本堂にお参りを済ませたので、宝塔寺から出ましょう。
仁王門から参道に出て、坂道を下りて行くと、来るときには気づかなかったナンテンが、赤色の小さな実をたくさん付けていましたよ。
この後は、瑞光寺に参拝します。
なお、宝塔寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。