6月下旬に拝観した二条城。
本丸庭園と天守閣跡を見た後は、城内の南西へと向かいます。
南西角には、西南隅櫓(せいなんすみやぐら)があり、この辺りは通常非公開なのですが、今年から3,000本のアジサイが植えられ、西南隅櫓の近くまで行けるようになっています。
土蔵と西南隅櫓
城内の西側にやってきました。
この辺りには、枝垂れ桜が多く植えられており、春には美しい桜風景を楽しめます。
南へと歩いて行くと、土蔵が現れます。
この土蔵は、寛永3年(1626年)頃の建築で、北側の土蔵と対になっています。
近くの説明書によれば、長さが18間(約32メートル)と横に長く、内部は2つに分けられているそうです。
かつて、城内には10棟の土蔵があったのですが、現存しているのは3棟のみです。
それでも、土蔵が残る城は、二条城だけとのことですから貴重な建物であります。
土蔵は、穀物類の収納が目的ですが、武器をしまう蔵もあります。
寛永年間(1624-1644年)の絵図には、火縄銃で使う塩硝用2棟、火縄用1棟も描かれていますが、現存していません。
二条城の南西角にやってきました。
西南隅櫓が間近に見えますね。
西南隅櫓も、寛永3年頃に建てられたものです。
1階の屋根と2階の屋根の間に弓なりになった唐破風(からはふ)が載せられているのが特徴的です。
ここからでは見えませんが、外堀に面する出窓には、石落しが備えられています。
二条城の櫓は、全部で9棟ありましたが、現存しているのは西南隅櫓と東南隅櫓だけです。
東南隅櫓は、地下鉄二条城前駅を出てすぐの場所に建っているので、二条城に訪れたことがある方は、見たことがあるでしょう。
見ごろのアジサイ
西南隅櫓の下では、植えられたばかりのアジサイが、無数に花を咲かせていました。
アジサイの高さは、大人のひざ上くらいです。
背の低いアジサイを見られるのも、今のうちです。
アジサイ越しに見る西南隅櫓。
まさに梅雨のお城の風景です。
二条城には、西洋アジサイをはじめ、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、ヒメアジサイ、コアジサイが植えられているとのこと。
全体的には、ガクアジサイが目立っていましたよ。
ウズアジサイも咲いていました。
ウズアジサイは、オタフクアジサイとも呼ばれていますね。
真っ白なアジサイは、変わった形をしています。
丸くなるのに失敗したのでしょうか。
それとも、もともとこのような形なのでしょうか。
この日は曇っていましたが、アジサイにとっては日差しが強い日よりもありがたいのかもしれません。
花はみずみずしく、多くのアジサイが見ごろを迎えていました。
奥には、梅林の緑も見えます。
足元で咲くたくさんのアジサイ。
中には、地面に着くように咲いている花もあり、踏んづけないように気を配って歩きましたよ。
西南隅櫓のアジサイは、7月上旬までは咲いていそうです。
人がとても少ないので、じっくりとアジサイを見ることができますよ。
この後は、桜の園に向かいます。