11月下旬に京都市東山区の大谷本廟の紅葉を見た後、六道珍皇寺に参拝しました。
六道珍皇寺は、お盆の時期の六道まいりで有名なお寺です。
六道まいりでは、多くの参拝者が訪れ、先祖の霊を迎えるために迎え鐘をつきますね。
晩秋の六道珍皇寺は、参拝する人が少なめ。
たまたま、山門の前を通ると奥に紅葉しているカエデが見えたので、ちょっと立ち寄ることにしました。
境内の中央で紅葉するカエデ
六道珍皇寺の最寄り駅は、京阪電車の清水五条駅です。
駅からは、北東に徒歩約10分で、六道珍皇寺の山門の前に到着します。
市バスだと、「清水道」で下車して西に徒歩約3分です。
山門の左前には、六道の辻と刻まれた石碑があります。
この辺りは、かつては葬送地で、あの世への入り口があったと伝えられています。
山門をくぐり参道へ。
参道を北に進み、境内の中央付近にやって来ると、お堂の前のカエデが、紅葉の見ごろに入ろうとしていました。
全体的に赤色ですが、まだ青葉も多く残っているので、これからもっと赤く色づくはずです。
ちなみに近くのお堂には、閻魔大王と小野篁(おののたかむら)の像が安置されていますよ。
鐘楼と一緒に見る紅葉。
下から見ると、青葉が多いのがよくわかります。
奥の鐘楼には、迎え鐘が吊るされており、参拝者は、いつでもつくことができますよ。
それでは、境内の北に建つ本堂にお参りをしましょう。
本堂の脇からは、庭園を覗くことができます。
庭園のカエデも、紅葉が見ごろに近づいています。
カエデから右に目をやると井戸が見えます。
この井戸は、小野篁が夜になると、閻魔大王の元に通っていたと伝わる冥土通いの井戸です。
本堂の西にもカエデが植えられており、上の方が赤く色づいていました。
六道珍皇寺の中では、このカエデが最も紅葉が進んでいました。
ただ、ちょっと見にくい場所に植えられているので、写真を撮るのが難しいです。
私が、六道珍皇寺にお参りをした日は、境内で何やら作業が行われていました。
どこかの修理なのでしょうか、それとも、師走に向けての準備なのでしょうか。
境内では、ツワブキも黄色い花を咲かせていましたよ。
本堂にお参りを済ませ、紅葉も見たことですし、そろそろ六道珍皇寺から出ることに。
何気なく、参道の西側に目をやると、「日新電機 創業の地」と刻まれた石碑が置かれていました。
いつから置かれたのかを確認してみると、平成29年(2017年)11月となっていました。
石碑の隣の説明書によると、日新電機は、明治43年(1910年)に六道珍皇寺の西側で創業したとのこと。
京都帝国大学で、電気計器の研究をしていた富澤信が、電気の普及に伴い需要が増大する電気計器の国産化を目指して起業したそうです。
現代で言うところの大学発のベンチャー企業で、創業当時は日新工業社という社名でした。
その後、現社名に改称し、本社も右京区梅津に移転して、現在は重電機器を中心に幅広い領域で世界的に事業を展開しています。
ちなみに「日新」は、「日々に新たに」という意味で、中国の四書のひとつである「大学」にある故事からとったものだそうです。
日新電機は、京都ではなじみのある企業で、多くの方がその名を知っていますね。
六道珍皇寺の紅葉は、11月末には見ごろを迎えたのではないでしょうか。
この後は、建仁寺に紅葉を見に行きます。
なお、六道珍皇寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。