11月中旬に京都市北区の源光庵に紅葉を見に行った後、近くの常照寺にも参拝しました。
常照寺も、源光庵と同じく紅葉の名所で、この時期から境内は赤く色づき始めます。
また、常照寺は江戸時代の名妓として知られる吉野太夫ゆかりのお寺としても有名で、境内には吉野太夫に関係する旧跡も残っていますね。
参道と本堂付近の紅葉
常照寺は、市バス停「鷹峯源光庵前」から東に2分ほど歩いた辺りに建っています。
参道脇に植えられたカエデは、葉が鮮やかな赤色に染まっているものやまだ緑色のものなど、様々な色をしていました。
その参道の奥に建つ赤門は、吉野太夫が寄進した吉野門です。
薄くなった朱色の柱が、深まる秋のもの悲しさにぴったりであります。
参道の紅葉は、これからもっと赤くなりそうですね。
吉野門をくぐると右側に帯塚があります。
帯塚近くのカエデも、紅葉はまだ見ごろ前の状態です。
吉野門の先に建つ本堂とその手前の紅葉。
本堂付近は、割と紅葉が進み見ごろに入ったと言えそうです。
ここから先は、拝観受付で拝観料500円を納める必要があります。
それでは本堂に上がってお参りをしましょう。
本堂の東側のお堂では、常照寺と吉野太夫の解説を映像で見ることができます。
そのお堂の中には、茶室も展示されていますよ。
境内の紅葉
本堂にお参りを済ませた後は、境内の西側へ進みます。
常照寺の境内でも、この西側の紅葉がとても美しいです。
そのためか、ここには茶席が用意されています。
緋毛氈が敷かれた床几台に腰掛けて眺める紅葉もきれいでしょうね。
境内の西に建つ鬼子母尊神堂。
鬼子母尊神は、子育て、子授けの神さまです。
常照寺の鬼子母尊神堂には、右側に行者守護を表す鬼面の鬼形鬼子母尊神、左側に子安の母形鬼子母尊神が祀られています。
そして、正面には、鬼面をして、お腹に子供を宿し、足元に男女の子供を連れた行者守護と子安の両面を示す双身鬼子母尊神が祀られています。
それでは、鬼子母尊神にもお参りをしましょう。
境内の北に向かいます。
小さな門をくぐり石段を下りていくと白馬池があります。
白馬池近くには、背の低いカエデがいくつも植えられており、どれもきれいに紅葉していました。
白馬池と紅葉。
これからカエデの木がもっと生長すると、池を覆い尽くすような紅葉を見れそうですね。
きっと、水面に映った紅葉も美しいことでしょう。
石段を上って、再び本堂の近くに戻ってきました。
常照寺の境内にはナンテンも植えられています。
すでに赤い実をつけ、葉も赤く色づいていました。
四阿(あずまや)近くの紅葉は、これから見ごろに向かいます。
四阿の東には、遺芳庵という茶席があります。
遺芳庵の近くにもカエデが植えられているのですが、どうしたことか、葉がシワシワになって枯れているような感じでした。
夏の猛暑が影響したのでしょうか。
墓地の近くに真っ赤なモミジを発見しました。
モミジの奥に見えるのは、常照寺を開創した日乾上人の五輪塔のお墓を祀る開山廟です。
開山廟の後ろには、吉野太夫のお墓もありますよ。
本堂脇のコケが敷き詰められた一帯に植えられているカエデは、まだ見ごろ前の状態でした。
真っ赤なモミジもきれいですが、季節が移ろいゆくのを感じられる黄緑色やオレンジ色が混ざったカエデも情緒があって良いものです。
常照寺の紅葉は、11月20日前後に最も美しい状態になりそうですね。
この後は、圓成寺と吟松寺の紅葉を見に行きます。
なお、常照寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。