6月15日。
京都市下京区の渉成園を訪れました。
渉成園は東本願寺の飛地境内で、京都駅から歩いていける庭園です。
京都駅は京都の玄関口なので、とてもごちゃごちゃとしており、また近代的な建物も多く京都らしさをあまり感じられません。
そんな京都駅の近くにある渉成園は、まるで都会のオアシスのような場所なのです。
緑色の池
京都駅から北東に7分ほど歩くと、渉成園の入り口の西門前に到着します。
京阪電車の七条駅からだと北西に徒歩約7分ですね。
西門をくぐると右手に受付があるので、ここで500円以上の寄付をします。
受付では、渉成園の拝観案内をいただけるのですが、これが、とても立派なパンフレットなのです。
パンフレットにはいくつか種類があり、初めての方なら渉成園の建造物についての解説が中心の黒色のものを選ぶのがおすすめです。
他には、紫色の「四季のうつろい」というパンフレットや前編と後篇に分かれている「渉成園人物往来記」というものもあります。
今回は、渉成園人物往来記の前編をいただくことに。
受付を済ませ、時計回りに渉成園を散策。
枝垂れ桜が濃い緑色の葉をたくさんつけています。
枝垂れ桜の右に見える石垣は高石垣で、様々な形の大きな石を組み合わせて築かれています。
庭園に入って最初に目にするのは、滴翠軒と臨池亭(りんちてい)の2つの建物です。
2つの建物の前には池が配されており、梅雨の少々汗ばむ時期に清涼感を与えてくれます。
建物には入れませんが、撮り方次第では臨池亭の縁側に座って池を眺めているような写真を写せます。
滴翠軒と臨池亭の前の池の水は、庭園南東にある大きな印月池(いんげつち)に注がれます。
その印月池は、水面が緑色になっていました。
上の写真の奥に見えるのは、回棹廊(かいとうろう)という建物で、印月池の中央にある北大島へとつながっています。
それでは、北大島に渡りましょう。
北大島からは印月池全体を望めます。
そろそろスイレンが咲く頃だと期待して渉成園に訪れたのですが、水面に見えるのはスイレンの緑色の葉だけ。
花はほとんど咲いておらず残念でした。
北大島から印月池の南西に目をやると、木々の向こうに京都タワーが見えます。
日本庭園と京都タワーを一緒に眺める景色は、なんとも不思議な感じがします。
印月池の西に建つ一風変わった建物は、傍花閣(ぼうかかく)です。
建物の左右に山廊と呼ばれる階段があり、階上には四畳半の部屋が設けられています。
傍花閣の中から眺める庭園もきれいなんでしょうね。
庭園の南にやってくると、梅の実がたくさん落ちていました。
赤く熟れた実が、とても美味しそうにみえますが、食べたらすっぱそうですね。
この日は梅雨にもかかわらず、爽やかな青空が広がっていました。
その青空が印月池に映っているのもきれいでしたよ。
印月池は、東山から上る月影を水面に映して美しいことから、その名が付いたそうです。
満月の夜に月が水面に映る景色を見てみたいものです。
休憩所のアジサイ
庭園を一通り鑑賞し、受付近くの休憩所にやってきました。
休憩所付近では、アジサイがきれいに咲いていましたよ。
青色のアジサイの花が、とても爽やかです。
赤色のカエデと一緒に見る青色のアジサイ。
今年の京都は空梅雨ではありますが、渉成園のアジサイはみずみずしい姿を見せてくれましたよ。
なお、渉成園の詳細については以下のページを参考にしてみてください。