京都市下京区の西本願寺では、平成26年(2014年)6月に門主が交代し、伝灯奉告法要が行われています。
その協賛行事として、平成29年の5月に3期間に分けて西本願寺花灯明が催されました。
西本願寺花灯明では、夜の参拝・特別拝観が実施され、普段は見ることのできない飛雲閣がライトアップされます。
5月下旬。
その西本願寺花灯明を見るために西本願寺を訪れました。
書院の拝観
西本願寺花灯明は、境内の南西にある大玄関が受付となっています。
受付は午後5時30分からで、整理券をいただいた後、午後7時から順番に境内に入ります。
午後5時前に大玄関前に到着するとすでに100人以上の方が順番待ちをしていました。
来るのが早すぎたかなと思ったのですが、これでもちょっと遅かったくらいですね。
いただいた整理券の番号は120番台でした。
100人単位で入場なので、私は2番目の列で待機するようです。
入場時間は午後7時からで、その10分前には大玄関前に集合しなければならないとのこと。
約1時間30分、時間をつぶした後、再び大玄関前に戻ってきました。
そして、入場待ちの列に並びます。
午後7時となり、大玄関が開門。
まずは、唐門へと向かいます。
まだ空は明るかったですが、ライトアップされた唐門は金色の装飾がキラキラと輝いていましたよ。
昼間に見ても見事な唐門ですが、夜も見事であります。
順路に従って進み、書院の入り口にやってきました。
玄関で靴を脱ぎ書院の中に入ります。
これより先は写真撮影禁止なので、文章のみで模様をお伝えします。
書院には、鴻の間や雁の間などの部屋がいくつかあります。
廊下はキュッキュと鳴るので鴬張りなのでしょう。
どの部屋も屋根の近くにある欄間の透かし彫りが見事です。
雁の間の欄間には空を飛ぶ雁が彫られており、今にも外に飛び出してきそうな躍動感のある姿をしていました。
書院の北側には白書院があります。
白書院にも、一の間、二の間、三の間といった部屋があり、欄間の透かし彫りがきれいでした。
こちらの欄間に彫られているのは藤のようです。
また、書院の東側には、虎溪の庭と呼ばれる枯山水庭園が配されています。
大きな石がたくさん置かれた雄大な庭園は、江戸時代初期の作とのこと。
御影堂(ごえいどう)の屋根を廬山に見たてた借景技法をとり入れているのだとか。
書院の玄関に戻ってきました。
玄関では、絵葉書や一筆箋など、お土産の販売が行われていましたよ。
飛雲閣と御影堂
境内の南東にある滴翠園にやってきました。
滴翠園には、普段は非公開の飛雲閣が建っています。
飛雲閣の部屋に灯りがともり、その全景が京都の夜空に浮かび上がります
飛雲閣は、特別公開される時でも写真撮影できないのですが、西本願寺花灯明期間は撮影可能です。
こんな機会は滅多にないでしょうから、たくさん撮影しましたよ。
飛雲閣に近寄って撮影。
近づくと言っても、橋の手前までしか行けないのですが。
それにしても美しい建物であります。
飛雲閣の前にある池に映る姿も見事です。
しっかりと目に焼き付けておきましょう。
滴翠園の外に出ます。
境内の東側には、竹でできた灯りがたくさん並んでいました。
嵐山花灯路などでも、よく見る風景です。
京都の夜の行事では、竹の灯りが定番になってきてますね。
大きな大きな御影堂もライトアップされていました。
御影堂の前には焼香台が設けられています。
賽銭を入れ、焼香をしてお参り。
西本願寺の名物逆さイチョウもライトアップされていましたよ。
秋に黄葉したイチョウがライトアップされると、さらに美しいのでしょうね。
御影堂門の前にやってきました。
夜の参拝は、ここで終了です。
最後に竹の灯りを眺めて、御影堂門から外に出ました。
なお、西本願寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。