4月中旬に京都市右京区の法金剛院に桜を見に行った後、近くの退蔵院にも参拝しました。
この時期の退蔵院では、余香苑(よこうえん)と呼ばれる庭園で八重紅枝垂れ桜が花を咲かせ、美しい姿を見せてくれます。
方丈から眺める元信の庭
JR花園駅から北東に5分ほど歩くと妙心寺が建っています。
退蔵院は、妙心寺の中にある塔頭(たっちゅう)です。
普段は、山門をくぐった先に拝観受付があるのですが、私が訪れた日は山門前に仮設の拝観受付が用意されていました。
退蔵院の拝観料は500円です。
受付で拝観料を納め、山門をくぐります。
最初に向かうのは、本堂の方丈です。
いつもは方丈の縁側からお参りするようになっているのですが、この日は特別公開ということで、方丈内に入れました。
方丈の西側には元信の庭と呼ばれる枯山水庭園があります。
通常は、方丈脇から覗き見るように鑑賞するのですが、今回は、方丈内からじっくりと眺めます。
角度が変わるだけで見え方が違うものですね。
余香苑の八重紅枝垂れ桜
方丈にお参りを済ませて、退蔵院のもうひとつの庭園の余香苑にやってきました。
余香苑の入り口付近には、樹形の美しい八重紅枝垂れ桜が植えられており、ちょうど見ごろとなっていました。
人が多かったので、全景を写すことができませんでしたが、上の写真を見るだけでも立派な桜だとわかるでしょう。
順路に従い進みます。
あずまや越しに見る八重紅枝垂れ桜も風流ですね。
余香苑の西側にやってきました。
ここから東向きに眺める景色が見事なんですよね。
ひょうたん池の向こうに2本の八重紅枝垂れ桜が見えます。
しばらくすると、空が晴れ始めました。
晴天の下で見ると、花の紅色がより濃く見えますね。
八重紅枝垂れ桜は、まだ満開にはなっていないようでしたが、十分に見ごろと言える咲き具合です。
他にも茶席大休庵近くに八重紅枝垂れ桜が植えられています。
この桜も見ごろですね。
茶席は、拝観者で満員でしたよ。
余香苑の入り口近くに戻ってきました。
始めに見た八重紅枝垂れ桜を見上げます。
余香苑の入り口には陰陽の庭が配されています。
黒色の砂が敷かれた庭が陰の庭。
そして、白砂が敷かれている方が陽の庭です。
八重紅枝垂れ桜の紅色が映えるのは陰の庭ではないでしょうか。
私は、陰の庭と一緒に見る八重紅枝垂れ桜の方が美しいと感じますね。
白砂と一緒に見る八重紅枝垂れ桜もきれいですが、他でもよく目にします。
春に退蔵院に参拝した時には、ぜひ陰の庭と一緒に八重紅枝垂れ桜をじっくりと眺めてください。
なお、退蔵院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。