京都市西京区の大原野は、秋の紅葉が美しい地域です。
でも、京都市中心部から離れているため、観光バスを利用した旅行者以外はあまり訪れることがありません。
なので、大原野の紅葉の名所は比較的混雑せずに紅葉狩りできるところが多いです。
大原野の紅葉の名所では、大原野神社、勝持寺(しょうじじ)、正法寺(しょうぼうじ)が近接しているので、1日にこの3ヶ所に紅葉を見に行くのがおすすめです。
大原野神社
京都駅から大原野神社に行くには、JRに乗車して向日町駅で下車し、そこから阪急バスに乗らなければなりません。
阪急バスは、63番か65番に乗車して「南春日町」で下車します。
バスの乗車時間は30分程度です。
また、向日町駅発のバスは午前中は1時間に1本しかないので、事前に時刻表を確認しておくことをおすすめします。
南春日町で下車した後は、山に向かって10分ほど歩きます。
道の途中に大原野神社への矢印があるので、それに従って歩いて行けば迷うことはありません。
大原野神社の一の鳥居をくぐって木々に囲まれた参道を進んでいくと、右手に茶店が現れます。
その茶店の前には鯉沢池があります。
池の周囲には多くのカエデが植えられており、秋の深まりに合わせるように葉が緑色から赤色へと変化していきます。

大原野神社
全てのカエデの葉が同じ時期に紅葉しないので、緑色、黄色、オレンジ色、赤色と様々な色のモミジを観賞できます。
参道の周りにも多くのカエデが植えられており、本殿に向かう途中の景色も見事です。
特に朱色の鳥居と一緒に眺める紅葉が美しく、この景色を見た多くの人が鳥居の前で立ち止まってしまいます。
なお、大原野神社に拝観料はありません。
勝持寺
大原野神社の次は、さらに山の奥へと進み勝持寺へ向かいます。
勝持寺は、西行桜が有名なので春に人気があります。
でも、境内全体に多くのカエデが植えられており、秋には一面が紅葉しているかのような風景を見ることができるので、紅葉狩りにこそ訪れたいお寺です。

勝持寺
勝持寺は、山の中に建っていることもあり、境内は静寂に包まれています。
観光バスの団体客と一緒になった時は賑やかですが、それ以外の時には人がほとんどおらず、秋のもの悲しさを感じられます。
物思いにふけりたい方には、おすすめのお寺ですね。
なお、勝持寺の拝観料は400円です。
正法寺
勝持寺で紅葉を観賞した後は、再び大原野神社に戻ります。
そして、大原野神社の一の鳥居の近くに架かる極楽橋を渡り、正法寺へ向かいます。
極楽橋の周りにもカエデが多く植えられているので、橋の上からも紅葉を楽しみましょう。
正法寺は、お寺の周囲に多くのカエデが植えられています。

正法寺
そのため、お寺の中に入らなくても紅葉を楽しめますが、せっかく来たのですから、庭園も拝観しておきましょう。
正法寺の庭園は石の庭とも呼ばれており、鳥獣の形を模したたくさんの石が配されています。
どんな動物が庭園に隠れているのか探すのも楽しいですよ。
縁側に座って、遠くに見える東山をのんびりと眺めるのもおすすめです。
なお、正法寺の拝観料は300円です。
大原野神社、勝持寺、正法寺は、どこも1時間あれば拝観できます。
お食事できるお店は大原野神社の近くにありますが、たくさんのお店があるわけではないので、お弁当を持っていった方が良いでしょう。
京都駅と向日町駅の電車の往復が30分、阪急バスの往復が1時間、電車とバスの待ち時間を1時間とすると、合計6時間はかかります。