梅雨入りした6月上旬。
京都市東山区の圓徳院(えんとくいん)に参拝してきました。
圓徳院は、京都の風情を感じることができる東山に建っています。
周辺には高台寺や八坂神社など人気の寺社が多く、いつ来ても、旅行者や観光客の方がたくさん歩いていますね。
でも、梅雨時は割と人が少なくなるので、きっと、圓徳院も落ち着いて拝観できるはず。
そう期待しながら、京阪電車の祇園四条駅から歩いて圓徳院に向かいました。
無人の方丈南庭
京阪電車の祇園四条駅から、東に10分ほど歩き、圓徳院の入り口にやってきました。
長屋門が建つお寺は非常に珍しいです。
敵が攻めてきたときにすぐに侍たちが守りにつけるように侍長屋がつながっています。
圓徳院は、豊臣秀吉の正室北政所(きたのまんどころ)が晩年の過ごした地ですから、そういった警衛体制が必要だったのかもしれません。
長屋門をくぐり左側にある拝観受付へ。
なお、拝観料は500円です。
受付には、AMEXのクレジットカードを持っている方は提示してくださいといった案内がありました。
帰宅してから調べてみると、AMEXのゴールドカードの提示で圓徳院、高台寺、掌美術館の拝観料がお得になるとのこと。
お茶の接待も受けられるそうですから、AMEXの会員の方は拝観受付でカードを提示しましょう。
ただ、対象外のカードが多いので、券面にAMEXのロゴが入っているだけではサービスを受けられない場合があります。
拝観料を納めて参道を進みます。
モコモコと盛り上がった苔が梅雨らしいですね。
唐門をくぐり右に曲がって玄関へ。
そして、靴を脱いで方丈の縁側に向かいます。
方丈の前には、白砂が敷き詰められた南庭が広がります。
その奥には、たくさんの木々が植えられており、外の景色がうまく隠されていますね。
縁側に座ってのんびりと南庭を鑑賞しましょう。
白砂の奥には苔のじゅうたんもあります。
まるで、大海原に浮かぶ島のような苔。
方丈南庭は、森蘊(もりおさむ)博士指導、奥村宗悦氏作とのこと。
現在は、庭師の北山安夫氏に監修していただいているそうです。
方丈の縁側にいるのは私だけ。
圓徳院の外には多くの観光客の方がいましたが、ここからはまったく見えませんし、声も聞こえません。
おまけにお土産屋さんなどの建物も視界に入ってきません。
しかし、背の高いアンテナまでは隠せなかったようです。
でも、それくらいなら気になりませんね。
方丈の縁側の西側の天井に吊るされている鐘。
この鐘は夕方に見ると情緒を感じられそうです。
南庭には、カエデの木が多く植えられています。
季節も梅雨に入りましたから、新緑から少しずつ深緑色の葉に変わりつつあります。
縁側の西側から眺める南庭。
木々の奥には東山の稜線も見えましたよ。
襖絵の拝観
南庭を拝観した後は、宝物を鑑賞しながら順路に従って進んでいきます。
方丈内には、荒れ狂う白い波から龍が顔を出している迫力のある襖絵があります。
また、その他の部屋には木下育應氏の松竹梅図襖や志村正氏の雪月花図襖も展示されていました。
この2つの襖は背景が金色で、安土桃山時代の襖絵や障壁画はこんな感じだったのだろうなと想像させるような美しさでしたよ。
これら宝物類を鑑賞しながら、北書院へと向かいます。
なお、圓徳院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。