4月中旬。
京都市北区の西賀茂に建つ正伝寺に参拝してきました。
正伝寺は山の中にある静かなお寺で、いつもお参りに行くと都会の喧騒を忘れさせてくれます。
今の時期は、枝垂れ桜が見ごろを迎えており、方丈の縁側からのんびりとお花見を楽しめます。
青空の下で見る枝垂れ桜と比叡山
京都駅から西加茂車庫行の市バス9系統に乗車し、45分ほど揺られて「神光院前」で下車。
バス停から西に10分ほど歩いて正伝寺の山門の前にやってきました。
山門の奥は木々に囲まれた参道となっていて、さらに登り坂を5分ほど歩いて境内へ。
鐘楼が建っている辺りから枝垂れ桜の咲き具合を確かめます。
もしも、花がほとんど咲いていなかったら引き返そうかと思っていたのですが、その心配は必要ありませんでした。
遠目でも、枝垂れ桜が見ごろを迎えているのがわかります。
ちなみに奥に見える建物は正伝寺の方丈です。
玄関で鐘を2回叩き拝観受付へ。
受付にはお寺の方がいらっしゃったので、鐘をつく必要はありませんでした。
拝観料400円を納めて方丈へと進みます。
まずは方丈の中に入って本尊にお参りです。
そして、奥の部屋にかかっている仏画も拝みます。
方丈の縁側に戻り、庭園の鑑賞開始。
方丈の前に広がる庭園は、獅子の児渡し庭園と呼ばれています。
白砂敷平庭でサツキの刈込で七五三調を表現しています。
獅子の児渡し庭園が見事なのは、遠くにそびえる比叡山を借景としていることです。
私が訪れた日は、快晴で比叡山の山肌がはっきりと見えましたよ。
枝垂れ桜と一緒に眺める比叡山は、心が和みます。
私が正伝寺に到着した時は、参拝者は誰もいませんでした。
なので、この見事な風景を独り占めできましたよ。
縁側に座ってのんびりと庭園と比叡山を眺めます。
写真を撮影するのも忘れて、緋毛氈の上に座って静かに目を開いているだけ。
ただこれだけのことですが、とても贅沢な時間を過ごしている気分です。
前日は晴れていたもののモヤがかかっていたので、比叡山が見えにくかったとお寺の方がおっしゃっていました。
1日早く参拝していたら、このような見事な景色を見れないところでした。
正伝寺に枝垂れ桜があることを知ったのは、昨年の秋に紅葉を見に来たときでした。
それ以来、春になったら必ず正伝寺に桜を見に行こうと思っていました。
天気予報で晴れの日を確認し、枝垂れ桜が見ごろになる日がいつかを予想して参拝したわけですが、その予想が見事的中です。
まだ枝垂れ桜は満開ではないようですが、お花見には問題ありません。
隣のカエデの新緑と一緒に見る枝垂れ桜もきれいです。
正伝寺に参拝する日をあと2日か3日遅らせれば、枝垂れ桜はもっと華やかだったかもしれません。
この時期に見ごろを迎える枝垂れ桜ですから、八重紅枝垂れ桜でしょうか。
それにしても春らしい景色であります。
このままいつまでも庭園と比叡山と枝垂れ桜を眺め続けたいところですが、他に数名の参拝者がやってきたので、縁側の特等席を譲りましょう。
最後に庭園の隅からもう一度、比叡山と枝垂れ桜を見て方丈から外に出ました。
正伝寺には、他にも参道にソメイヨシノが植えられていますが、私が訪れた時にはほとんど散っていました。
でも、庭園から見える桜は、枝垂れ桜だけですから、特に気にする必要はないでしょう。
なお、正伝寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。