8月中旬。
京都市中京区の寺町通沿いにある天性寺(てんしょうじ)に参拝してきました。
天性寺(てんしょうじ)が建つ寺町三条はアーケード街となっていて、お土産物屋さんなど様々なお店が建ち並んでいます。
寺町はその名のとおり、お寺が通り沿いに並んでいて、今はお店にばかり人が入っていきますが、時折、お寺に参拝する方の姿を見かけることがありますね。
天性寺(てんしょうじ)もそんなお寺のひとつであります。
中将姫の遺徳を伝えるために建てられた
天性寺の最寄駅は、地下鉄京都市役所前駅です。
駅から南に5分も歩けば天性寺の入り口に到着します。
天性寺のお隣には矢田寺があり、こちらはお堂が寺町通に面しているためか、よくお参りしている方を見かけます。
でも、天性寺は、寺町通から細い参道を少し歩かなければ境内に入れないからなのか、参拝に訪れる方の姿を見ることはあまりありません。
境内に入ると大きなハスの葉が目に入りました。
天性寺は、大永年間(1521-1528年)に大和国の当麻寺(たいまでら)にいた眼誉(がんよ)が中将姫(ちゅうじょうひめ)の遺徳を京都の人々に広めるために創建し、安土桃山時代に現在地に移ってきました。
中将姫は、奈良時代に藤原豊成の娘として生まれました。
幼い時に母親を亡くした中将姫は、継母に育てられます。
しかし、中将姫は継母に嫌われて、ひばり山に捨てられてしまいました。
その後、父と再会した中将姫でしたが、当麻寺に入ることにします。
出家した中将姫は法如と号し、ハスの糸で当麻曼荼羅を織り上げて浄土に招かれたと伝えられています。
境内にハスが植えられているのは、この伝説を伝えるためなのでしょうか。
「碁盤目に世界の京として灯里」と刻まれた石碑。
夏の日差しがさんさんと降り注ぐ境内。
駐車している車のボンネットが焼けるように熱くなっていそうです。
それでは本堂にお参りです。
境内の東の端には鎮守社もあります。
「大弁財天」と扁額に記されていたので、弁天さまを祀っている社ですね。
技芸上達、福徳財運のご利益を授かるためにこちらにもお参りしておきました。
天性寺の境内には、工事をしている職人さんが何人かいましたが、その他に参拝者らしき姿は見かけませんでした。
やはり寺町三条に来る人は買い物が目当てなので、天性寺にお参りする人は稀なのでしょうね。
でも、少し北に建つ本能寺には、割と多くの人が参拝しているのですが。
織田信長で有名だから参拝者が多いのでしょうね。
なお、天性寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。