7月24日に行われた祇園祭後祭の山鉾巡行。
ここまで8基の山と鉾が四条寺町を通過していきました。
残す山と鉾は2基であります。
浄妙山
9基目に登場したのは浄妙山です。
浄妙山は、平家物語の宇治川の合戦を題材にした山です。
源頼政が以仁王(もちひとおう)とともに平家打倒に起ちあがり、宇治橋で合戦が行われました。
この橋合戦で、源氏に味方した筒井浄妙と一来法師が活躍する姿を浄妙山の山上に見ることができます。
「悪しう候、浄妙坊」と声をかけて筒井浄妙の頭上を飛び越え先陣に出る一来法師。
その瞬間を写真で撮影したかのように一来法師の人形が空中で静止しています。
そして、橋にはたくさんの矢が突き刺さっています。
橋合戦の激しさを再現した見事な山ですね。
とても迫力があります。
浄妙山が四条寺町を過ぎようとする頃、巡行の最後尾の大船鉾(おおふねほこ)が四条河原町の交差点に姿を現しました。
四条寺町付近の多くの観覧者が、大船鉾の存在に気づき、そちらばかりを見ています。
その間に浄妙山は、ゆっくりと四条寺町を西に進んでいくのでした。
なお、浄妙山のご利益は勝運です。
大船鉾
四条河原町での辻回しを終えた大船鉾が、四条通を西に向かって進んできます。
大船鉾は、幕末の蛤御門(はまぐりごもん)の変で焼失したのですが、2014年に150年ぶりに復活しました。
なので、とてもきれいな姿をしています。
大船鉾は、前祭(さきまつり)の船鉾が出陣船鉾と呼ばれているのに対して、凱旋船鉾と呼ばれています。
どっしりとした船体が、ゆっくりと進んでいくのは、まさに凱旋船鉾と呼ばれるのにふさわしい姿です。
大船鉾が目の前を通過していきます。
横から見ると、本物の船のようですね。
実際に水の上に浮かびそうです。
大船鉾は四条寺町を通過して、四条烏丸方面へと去っていきました。
後ろから眺める大船鉾も迫力があります。
10基の山と鉾が四条寺町を通過し、これにて後祭の山鉾巡行の観覧は終了です。
観覧時間は約1時間ですね。
前祭は23基が巡行するので、もっと時間がかかり、観覧がつらくなってきます。
でも、後祭は1時間ほどで全て見れるので、観覧するにはちょうど良い時間です。
長時間、立ち見するのが苦手な方は後祭の山鉾巡行を観覧するのがおすすめです。
祇園祭2015年目次
- 祇園祭後祭山鉾巡行-橋弁慶山、北観音山・2015年
- 祇園祭後祭山鉾巡行-役行者山、八幡山・2015年
- 祇園祭後祭山鉾巡行-鈴鹿山、南観音山・2015年
- 祇園祭後祭山鉾巡行-鯉山、黒主山・2015年
- 祇園祭後祭山鉾巡行-浄妙山、大船鉾・2015年
- 祇園祭花傘巡行・2015年