稲荷神社は、全国的に商売繁盛のご利益で有名な神社です。
その総本宮が、京都市伏見区に鎮座する伏見稲荷大社ですね。
伏見稲荷大社は、正月にはたくさんの初詣客で賑わい、また、近年では外国人観光客からの人気も高くなっています。
国内外の旅行者に人気の伏見稲荷大社は、商売繁盛を祈願する人たちが多いわけですが、意外と合格祈願で訪れる学生も多い神社なのです。
学生時代は合格祈願
伏見稲荷大社は、JR稲荷駅の改札を出てすぐの場所に建っています。
第一鳥居付近では、必ずと言っていいほど、外国人旅行者を見かけます。
第一鳥居をまっすぐに進むと朱色の楼門があります。
楼門をくぐって右に向かうと、再び朱色の鳥居が現れます。
この鳥居は、東丸神社(あずままろじんじゃ)のものです。
東丸神社は、荷田春満(かだのあずままろ)を祀った神社で、明治23年(1890年)に創建された比較的新しい神社です。
荷田春満は、江戸時代中期の国学者で、稲荷社の神職も勤めていました。
彼は、国学四大人のひとりに数えられ、国学の祖とされていることから、学生たちに学業成就や合格祈願の神さまと仰がれるようになり、今では、受験を控えた学生たちが、合格祈願に訪れる神社となっています。
社会人になれば商売繁盛祈願
高校受験や大学受験の前に東丸神社に参拝し、無事、志望校への合格を果たした受験生は、卒業後には社会人となって再び伏見稲荷大社に初詣に訪れるようになります。
言うまでもなく、商売繁盛を祈願するためです。
稲荷神社は全国に3万社を数えると言われていますが、やはり、商売繁盛のご利益をしっかりと授かろうと思うのであれば、総本宮の伏見稲荷大社に参拝しておきたいですね。
もともとは、五穀豊穣の神さまとして崇められており、稲荷は、「稲成」や「稲生」が語源と言われています。
今でも農業は重要な産業ですが、現代では、それ以外にも多くの仕事がありますから、農業従事者だけでなく、様々な業種の方たちが、仕事がうまくいくようにと祈願するようになったのでしょうね。
伏見稲荷大社と言えば、境内にたくさんの鳥居が建っていることでも有名です。
これらの鳥居の奉納者を見ると、会社名がたくさん目につきます。
有名な会社から小さな会社や個人商店まで、様々な業種の事業者が、伏見稲荷大社に参拝し、商売繁盛を祈願していることがよくわかります。
それらの会社や商店の経営者の中にも従業員の中にも、学生時代に東丸神社に合格祈願に参拝した人がいることでしょう。
学生時代も社会人になってからもお世話になる神社。
それが伏見稲荷大社なんですね。