新京極通には、お土産物屋さんに混ざってお寺や神社が建っています。
どの寺社も小さ目なのですが、誓願寺は割と大きいですね。
6月末にたまたま新京極を歩いていると、誓願寺の本堂の扉が開いており、大きな金色の阿弥陀さまの姿が見えたのでお参りしていくことにしました。
本堂内に祀られている一言観音菩薩
誓願寺の最寄り駅は、地下鉄京都市役所前駅です。
駅から新京極通を南に5分ほど歩けば誓願寺の入り口に到着します。
入口の右側に誓願寺と刻まれた石柱が立っています。
また、左側にも石柱が立っており、これは尋ね人や落し物を記した紙を貼る掲示板のようなもので、「迷子道しるべ」と刻まれています。
迷子道しるべが今でも活用されているのかはわかりません。
貼り紙があっても、この石柱の意味がわかっている人が少なければ、なかなか落し物が見つかりそうにないですね。
扉が全開の本堂。
靴を脱いで中に入り、大きな阿弥陀さまにお参りです。
誓願寺は、芸道上達のご利益を授けてくれると言われているので、芸術を仕事や趣味にしている方は参拝しておくと良さそうですね。
本堂の前には、一言観音菩薩と書かれたのぼりがたくさん奉納されていました。
その一言観音菩薩さまは、本堂内の右脇に祀られています。
願い事を一言だけ叶えてくださるのでしょう。
こういう時に限って、願い事が思い浮かばないのですが、少しの間考えて一言お願いしておきました。
本堂から外に出ると、その壁に開いた扇がたくさん並んでいました。
これらは、芸道上達を祈願するために参拝者が奉納したものです。
誓願寺に参拝した時は、扇塚にもお参りしておきましょう。
以前は別の場所に祀られていたのですが、少しだけ移動したようです。
誓願寺には、この扇塚で芸道上達を祈願して扇子を奉納する伝統があります。
先ほど見た本堂に奉納されていた扇も、この扇塚にお参りをされた方が奉納したものなのでしょう。
扇塚の前には、かわいらしいお地蔵さまもいらっしゃいます。
この小さなお地蔵さまにもお参りをしておきましょう。
境内の南側には、北を向いたお堂が建っています。
これは北向地蔵尊を祀っているお堂です。
なぜ北向きにお堂が建てられたのかはわかりません。
誓願寺は、昔はとても大きなお寺で、本堂の他にも報恩堂、釈迦堂、三重塔などの諸堂があり、塔頭(たっちゅう)も十八寺を数えたそうです。
それが、江戸時代の天明の大火(1788年)などで衰退し、現在の規模になっています。
災害に遭っても、お寺が存続しているのは、地元の方や信者の方に支えられているからなのでしょうね。
なお、誓願寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。