城南宮の曲水の宴・2015年春

毎年4月29日は、京都市伏見区の城南宮で曲水の宴(うたげ)が催されます。

曲水の宴は、平安時代の貴族たちが楽しんだ行事で、後に桃の節句へと発展していきました。

その行事が今も城南宮で毎年行われており、無料で観覧できます。

ということで、4月29日に城南宮に曲水の宴を見に行ってきました。

白拍子の舞

城南宮は、地下鉄竹田駅から南西に15分ほど歩いた辺りに建っています。

曲水の宴が行われるのは、境内をぐるっと囲むように設けられた神苑内の平安の庭です。

神苑に入るには、普段は600円の拝観料が必要なのですが、曲水の宴の時は無料です。

なので、神苑を鑑賞するなら曲水の宴当日がおすすめです。

曲水の宴は午後2時から行われます。

今回で観覧するのは5度目。

見やすい位置で観覧するため、1時間30分ほど前に平安の庭で待機することに。

平安の庭

平安の庭

しかし、すでに多くの人が平安の庭にいて、思ったほど良い場所を取ることができませんでした。

それでも立ち見じゃないので良しとしましょう。

午後1時30分頃。

琴の演奏が始まります。

琴の演奏

琴の演奏

藤棚の下で演奏される優雅な琴の音色。

琴の涼しげな音色が響き渡ります。

午後2時になり、参演者たちが平安の庭に入ってきました。

参演者入場

参演者入場

参演者たちは、いったん整列。

そして、その中の歌人たちが、本日の歌題を拝見します。

歌題拝見

歌題拝見

この瞬間まで、歌人は歌題を知りません。

なので、歌人たちは短い時間に即興で、和歌を作らなければなりません。

なお、今回の歌題は、「夕霞」です。

歌題を確認した歌人たちが、遣水のほとりへと進みます。

水辺へ移動

水辺へ移動

そして水辺に着座します。

水辺着座

水辺着座

歌人たちが着座し終えたところで、白拍子の舞が始まります。

白拍子の舞

白拍子の舞

白拍子は、平安時代の踊り子で、今様といわれる歌に合わせて舞を披露します。

ちなみに今様は、現在でいうJ-POPのようなもので、その当時流行していた歌のことです。

流觴曲水

白拍子の舞が終わると、次は流觴曲水(りゅうしょうきょくすい)にうつります。

2人の童子が羽觴と呼ばれる鳥の形をした盃を遣水に流します。

童子が羽觴を流す

童子が羽觴を流す

羽觴にはお酒が入っており、ひとつ目の羽觴を歌人たちは見送ります。

羽觴

羽觴

そして、2つ目の羽觴が流れてくると、それを取って盃をいただき、和歌を短冊にしたためていきます。

歌を詠む歌人たち

歌を詠む歌人たち

どのような歌を短冊にしたためているのでしょうか。

和歌を短冊にしたためる

和歌を短冊にしたためる

2人の童子が、歌人たちから短冊を回収して舞台へと持っていきます。

童子が集めた短冊を舞台へ

童子が集めた短冊を舞台へ

そして、舞台に朗詠者たちが上がって、7人の歌人たちがしたためた和歌を次々に朗詠していきます。

和歌朗詠

和歌朗詠

4人目の和歌を朗詠し終わったところで、報道関係者の撮影時間となります。

和歌の朗詠が続く中、再び流觴曲水が行われ、報道関係者がそれを撮影します。

最後の和歌が朗詠される前に報道関係者の撮影時間は終了。

そして、7人目の和歌も朗詠された後、参演者たちは平安の庭から退場していきました。

退場していく参演者たち

退場していく参演者たち

これで曲水の宴は終了です。

この後、平安の庭では、人形(ひとがた)流しが行われます。

参拝者は300円の初穂料を納めれば人形流しに参加できます。

1時間ほどの間でしたが、平安時代の貴族の遊びを楽しむことができました。

でも、1時間30分も場所取りのためにずっと椅子に座っていたので疲れました。

次回からは、もっと遅くに来て立ち見することにしましょう。

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