5月末。
京都府宇治市にやってきました。
京都観光と言えば、京都市内が中心となるのですが、宇治市も忘れてはいけない観光地です。
宇治は、独特の雰囲気を持っていて、ちょっとしたリゾート地のような感じがあります。
今回は、宇治橋周辺の景色をお伝えします。
宇治川の流れ
宇治川に架かる宇治橋のほとりには、紫式部の像があります。
紫式部は、源氏物語の作者として有名ですね。
その源氏物語の宇治十帖の舞台が、ここ宇治市です。
宇治橋から見た宇治川の流れ。
大きな川なので、流れもとても速いですね。
ダムから水が放流されたときは、さらに速くなります。
京都府南部には海がありません。
なので、宇治川のような大きな川は、京都府南部に住んでいる人からすると、ちょっとした海のような存在です。
宇治橋を渡って北側へ。
そこから上流に向かって川沿いの道を歩いて行きます。
その途中、朝霧橋付近に宇治茶手もみ製法の説明書があったので読んでみることに。
現在、私たちが飲んでいる煎茶は、江戸時代中期に宇治田原町湯屋谷の永谷宗七郎(宗円)によって創案されたと伝わっています。
従来は中国の流れを汲む釜炒茶(かまいりちゃ)というものだったのですが、宗円は、これを改良して宇治製法を創案したとのこと。
宇治製法による煎茶は、色が青く、香や味が良いことから江戸を中心に各地で愛飲されるようになりました。
その後も、宇治製法は正しく伝授されていき、改良が加えられながら、今日の宇治茶手もみ製法が完成したということです。
現在各地に伝承されている手もみ製法は、宇治製法の流れを汲むものだとか。
多くの人が飲む煎茶は、ここ宇治から始まったわけですね。
朝霧橋から下流を眺めてみました。
遠くに見える橋は、先ほどの宇治橋です。
振り返って上流の景色。
こちらの景色の方が、リゾート地の感じが出てますね。
宇治公園辺りを散策
朝霧橋を渡って、宇治川の中州に造られた宇治公園へ。
宇治公園を歩いていると、海辺を歩いているような感覚になるんですよね。
宇治川の分流には、舟がたくさん留まっています。
川のほとりでは、サギが微動だにせず立っていました。
遠くを見るまなざし。
獲物を探しているのでしょうか。
背の高い十三重石塔。
この石塔の一部を石川五右衛門が盗んだと伝えられています。
ちなみに盗んだ石塔の一部は、京都市伏見区の藤森神社にあります。
分流は、とても静かで、波ひとつたちません。
この景色を見ていると、別荘地に来たようになりますね。
宇治市には、平等院をはじめ、宇治上神社や興聖寺といった名所がありますので、京都市内から少し足を延ばして、観光に訪れる価値は十分ありますよ。