京都市北区の大徳寺境内には、たくさんの塔頭(たっちゅう)があります。
多くの塔頭は、通常非公開なのですが、秋になると特別公開されることがあります。
大徳寺境内の一番北に位置する芳春院もそのうちのひとつです。
紅葉が見ごろを迎えているであろう11月下旬に芳春院を拝観してきました。
参道は見ごろ
大徳寺は、市バス亭「建勲神社前」から3分ほど歩くと到着します。
境内南の入口からまっすぐ北に向かって進み、芳春院の入口へ。
門越しに良い感じで色付いたモミジが、たくさん見えます。
門をくぐって右側に塀の屋根から飛び出すように赤いモミジが。
参道脇にも真っ赤なモミジがいっぱい。
真っ赤に色付く前のオレンジ色のモミジもきれいでしたよ。
参道の西側には、苔が敷かれていました。
その上には、石が置かれていたりと、ちょっとした庭園のようになっていました。
紅葉は、逆光で見ると葉がきらきらと光って見えます。
参道をまっすぐに進んで奥に行くと、拝観受付があります。
拝観料は500円です。
拝観受付近くの紅葉もほぼ見ごろでしたよ。
境内に入る門の脇のモミジも真っ赤。
庭園鑑賞
門をくぐり本堂へと進みます。
ここから先は、写真撮影禁止なので、以下、文章でその内容をお伝えします。
花岸庭
靴を脱ぎ、本堂に入ります。
本堂の南には、枯山水の花岸庭と呼ばれる庭園が配されています。
白砂の上には、いくつかの石組があり、これらが、山渓より流れ出る水がやがて大海へ帰る自然の姿を表現しています。
ガイドの方の話によると、本堂から花岸庭越しに見る景色は、現代の建物がまったく視界に入らないようになっていて、400年前の京都の風景が残っているそうです。
京都の地形が北高南低となっていて、大徳寺がある北区は、南区にある東寺の五重塔と同じ高さにあります。そのため、建物の屋根が目線の下となり、視界に入らないことがその理由ということです。もちろん、境内に電線などが一切ないことも理由のひとつです。
呑湖閣
本堂の北西には、呑湖閣(どんこかく)と呼ばれる建物があります。
呑湖閣は、金閣、銀閣、西本願寺の飛雲閣の洛陽三閣とともに京都四閣に数えられます。
呑湖閣の前には、飽雲池という池があり、遠く東の方角を眺めると比叡山が見えます。
その比叡山の眺めが見事で、その後ろにある琵琶湖まで呑んでしまいそうだということから、その名が付いたそうです。
なかなか洒落た名を付けたものですね。
洒落た名と言えば、本堂と呑湖閣をつなぐ打月橋(だげつきょう)もなかなかのもので、橋の上から池に映る月を観賞するということがその名の由来とのこと。
と、ガイドの方にこのような説明を受けながら、本堂をぐるっと1周して拝観終了です。
花岸庭や呑湖閣の写真をご覧になりたい方は、検索すると出てきますよ。
以前は、写真撮影できたんですね。
なお、芳春院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。