7月下旬。
京都は本格的な夏が到来し、どこ行っても暑いです。
こんな時は、日本庭園を眺めて気持ちだけでも涼しくなりたいですね。
ということで、向かったのが、京都市東山区に建つ光明院(こうみょういん)です。
縁側から眺める波心庭
光明院は、東福寺の塔頭(たっちゅう)です。
最寄駅は、京阪電車の鳥羽街道駅ですが、JR東福寺駅からでも行くことができます。
鳥羽街道駅から歩くこと約5分。
光明院の入口に到着です。
門の右側に何やら注意書のようなものが書かれています。
多勢入山者は好みません庭の自尊心を傷つけますのでぜひにと思われる方以外どうでも良いと思われる方は自問の上入山しないでください尚皆様方を信じて居ります故諸作法をお守り下さいますようお願い申し上げます右よろしく
とのこと。
光明院は、それほど大きなお寺ではなく、東福寺からもやや離れているので、参拝者は少なそうなのですが、近年、多くのメディアで紹介されていることから、人気が出てきています。
おそらく、多くの方が訪れるようになり、中にはマナーが悪い人もいて、このような注意書を置いたのでしょう。
注意書を読んだ後は、門をくぐり参道を進んでいきます。
参道の奥に玄関があり、ここで拝観料を納めます。
拝観料は300円の志納制となっています。
竹筒が壁に立てかけてあるので、その中に300円を入れます。玄関には誰もいません。
あいにく、千円札しか持っていなかったので、近くの自動販売機でドリンクを買い、100円玉を調達して再び玄関に戻って300円を竹筒に入れました。
私のようにならないために参拝時は100円玉を3枚用意しておきましょう。
玄関で靴を脱いで建物内へ。
奥に進むと、苔と白砂と石組で構成された庭園が現れます。
この庭園は、波心庭(はしんのにわ)と呼ばれています。作庭したのは重森三玲(しげもりみれい)です。
庭園の奥は、サツキの刈込でできた緑色の壁。何やら模様のようにも見えます。
白砂のほとりに植えられているキキョウは、残念ながら花が咲いていませんでした。
縁側を歩いて別の建物に移動。
先ほどとは逆の角度から庭園を鑑賞しました。
波紋ができた白砂を囲むように苔が敷き詰められています。
庭園は、平たんではなく、ところどころ盛り上がっっている部分があるので、角度によって見え方が変化します。
なかなか興味深い庭園です。
庭園全体に無数におかれた石も何やら意味ありげ。
最初に庭園を観た場所は、下の写真の中央奥に写っている建物です。そこから建物を移動しながら庭園を鑑賞しました。
光明院は、紅葉の名所としても知られています。
なので、夏はカエデの青葉が見ごろを迎えます。
下の写真の右下にカエデの青葉が苔の上に浮いているように写っています。
実際に見ると、青葉が緑色の雲のように見えますよ。
苔の丘にできた青葉の影も山の上にできた雲の影のようです。
波心庭の苔を見ていると、少しずつ暑さが引いていきました。まるで、苔が熱を吸い取ってくれているようでした。