嵐山の中腹に建つ法輪寺は、初夏になると新緑が見ごろを迎えます。
春や秋の観光シーズンは、多くの参拝者で賑わう法輪寺も、この時期は、境内にほとんど人がいないので、のんびりと新緑を楽しむことができます。
ということで、5月下旬に法輪寺を訪れました。
石段を包み込む新緑
阪急電車の嵐山駅を出て5分ほど歩くと、法輪寺の入口に到着します。
入口の門の前では、鮮やかな緑色の葉をたくさん付けたカエデがお出迎え。
そのカエデの新緑を見ながら石段を上り門の前まで来ました。
門越しに見るカエデの葉もきれいですね。
門をくぐり、長い石段を1段ずつ登っていきます。
頭上では、石段脇に植えられている何本ものカエデが、枝を伸ばして緑色の屋根を作っていました。
この日は、曇っていたのですが、日の光がカエデの葉を透過して、石段は、淡い緑色の空間になっていました。
羊、牛、虎がいる境内
石段を上りきると正面に本堂が建っています。
石段の右側で、エプロンのようなものを首からかけた羊がお出迎え。
さらに本堂の左手前には、狛犬ならぬ狛牛がいます。
上の狛牛は、口を閉じた吽形(うんぎょう)なので、右側には、口を開けた阿形(あぎょう)の狛牛がいるはずなのですが、法輪寺では、不思議なことに大きなあくびをしている狛虎が伏せています。
狛牛と狛虎の間を通り過ぎて本堂へ。
本尊の虚空蔵菩薩は、智恵と福徳を授けてくれます。
数え年で13歳になる男女が、3月から5月にお参りをする十三参りも、この虚空蔵菩薩から智恵を授かるために行われますね。
展望台からの眺め
法輪寺に訪れたら、立ち寄りたいのが展望台です。
ここからは、京都タワーや比叡山を見ることができます。
ただ、先ほども述べましたが、私が訪れた時は曇っていたので、すっきりとした景色を見ることができませんでした。
それでも京都タワーは見えましたよ。
渡月橋も見下ろしてみました。
上からだと、とても短い橋のように見えますね。
ちなみに十三参りで虚空蔵菩薩から授かった智恵は、渡月橋を渡りきる前に法輪寺を振り返ってしまうと消えてしまいます。
なので、十三参りの後は、絶対に後ろを向かないように渡月橋を渡りましょう。
展望台からの眺めを十分に楽しんだので、法輪寺を立ち去ることに。
と思ったのですが、多宝塔の周りの新緑がきれいそうだったので、近くに寄って見ることにしました。
予想通り、カエデの新緑がきれいでした。
この新緑を見ている時、境内は私一人だけでした。
良い一時を楽しむことができました。