京都市北区の鷹峯(たかがみね)は、紅葉の名所として知られた地域です。
どのお寺も秋になると、境内が赤色やオレンジ色で埋め尽くされます。
今回の記事では、鷹峯にある源光庵の紅葉を紹介します。
塀の外からでも十分に楽しめる紅葉
源光庵は、市バスに乗車し「鷹峯源光庵前」で降りると到着します。
バスを降りてすぐの場所に建っているので、全く迷うことはありません。
鷹峯に到着すると観光客の方がたくさん。
源光庵の門の前にも、多くの観光客の方がいらっしゃいます。
門の外からでもカエデが真っ赤に色付いているのがわかります。
境内に入る前から期待が膨らみますね。
門をくぐると黄色と赤色の世界。
まだ、入り口にすぎないのにこれだけの紅葉が楽しめるとは、素晴らしいお寺です。
2つの円窓がある楼門も興味深い建物です。屋根にはシャチホコのようなものまであります。
楼門の前のススキも秋らしい風情を感じさせますね。
枯山水庭園
楼門をくぐり、拝観料400円を納めて建物内へ。
本堂の裏には、北山を借景とした枯山水庭園が配されています。
いい色に紅葉しています。
通常、枯山水庭園は、石と砂が庭の大部分を占有しているのですが、源光庵の庭園は、それらが控え目です。
庭園の向こう側には、近代的な建物がなく、北山の景色を楽しめます。
人工的に造られた庭と自然の景色を一度に楽しめるのが、借景の特徴ですね。
縁側に座ってのんびりと庭園を眺めるのもいいですが、窓越しに観る庭園もなかなか味があります。
しかし、窓の近くには、たくさんの方がカメラを構えていましたので、のんびりと窓越しに庭園を眺めることはできませんでした。
やはり、庭園をのんびりと眺めるなら縁側しかないようですね。
悟りの窓と迷いの窓から紅葉を観る
縁側で庭園を眺めた後は、本堂内に戻ります。
本堂内には、悟りの窓と呼ばれる円窓と迷いの窓と呼ばれる角窓があります。
悟りの窓は大宇宙を表現し、迷いの窓は生老病死の四苦八苦を表したものとか。
角窓は、住宅の窓も四角く普段見慣れた形をしているので、どの角度から紅葉を眺めると美しく見えるのかをあれこれ考えてしまいます。
まさに迷いの窓です。
一方の悟りの窓は、なかなか目にする機会がない円窓なので、どの角度から紅葉を眺めても新鮮に感じます。
今まで観たことがない円窓の風景は、新たな紅葉の楽しみ方を教えてくれました。
悟りの窓とは、よく言ったものです。
悟りの窓を観ていると、おもしろいことを思いつきました。
それは、円い窓の一部を隠しての撮影です。
下の写真は、左右を切って撮影したものです。
紅葉が横に広がっているのではないかという期待感がありませんか。
今度は、上下を切って撮影。
なんとなく、高さの感覚がなくなったような気がします。
1階にいるのか2階にいるのか。
次は、右半分だけを撮影。
見えていない部分が、、見えている部分と対称になっているのではないかと想像してしまいます。
ついでに左半分も撮影。
こういった見方は、写真や映像じゃないとできませんね。
肉眼で見ると、どうしても円を意識してしまって、窓全体を見てしまいます。
悟りの窓を眺めているだけで、30分以上楽しめました。
それにしても窓越しに眺めるだけなのに景色が変わって見えるというのは、何とも不思議なものですね。
なお、源光庵の詳細については下記ページを参考にしてみてください。