9月18日から10月11日までの期間、京都市下京区の梅小路公園では、「藤袴と和の花展」が開催されています。
原種のフジバカマ200鉢と京都の希少植物など約160種の和の花が展示されるというもので、普段、目にする機会の少ない植物を観賞することができます。
ということで、私も藤袴と和の花展に行ってきましたので、その内容を紹介したいと思います。
手づくり鉢と野辺の野草
梅小路公園に到着したのは、正午頃。
いつも京都駅方面から歩いてくるので、入場するのは東側の芝生公園からです。
9月も終わりに近付いていますが、ヒマワリが元気に咲いていました。
芝生広場を越えて、いろいろな花が植えられている花壇を通り過ぎ、緑の館に到着。
ここから展示が行われている朱雀の庭へと入ります。
券売機に200円を投入し、入場券を購入。
駅でよく見る自動改札に入場券を通して、いざ朱雀の庭へ。
事前にいただいた展示MAPによると入場してすぐの場所に山辺の野草ツルニンジンが植えられているとのこと。
しかし、どこを探してもそれらしいものが見当たりません。
しばらく下を向いた状態でウロウロしていると、小さな花がたくさん咲いた草が生えているのを発見。
どうやらこれがツルニンジンのようです。
花の大きさは、小指の爪くらい。
こんなに小さいと見つけるのが難しいです。
朱雀の庭は、中央に池があり、周囲の芝生に植物が植えられた鉢がたくさん並べられています。
庭の東には、「手づくり鉢と野辺の野草」のコーナーがあります。
黄色い花を付けたオミナエシは、日本全国で見られる多年草で、秋の七草に数えられます。
オミナエシは、特に珍しい花という印象はないのですが、京都府要注目種に分類されています。
要注目種は、近年急に少なくなったものや異常繁殖が見られる外来種とのこと。
オミナエシは女郎花と書きますが、オトコエシという植物も存在しています。
下の写真がそれです。
オミナエシと良く似ています。
花が黄色ではなく白いのがオトコエシなのでしょうか。
オトコエシは、日本中どこでも普通にみられる多年草で、現在は絶滅の危険がないようです。
下の写真に写っている花はシオンです。
本州と九州の高原の湿地で見られる植物で、現在は絶滅の危険がないようです。
次に紹介するのはキキョウです。
晴明神社にも咲いていますね。
キキョウは、京都府下で存続基盤がぜい弱になっていることを意味する京都府準絶滅危惧種に分類されています。
キキョウが絶滅の危険があるとは知りませんでした。
タムラソウには、蝶が蜜を吸いに来ていました。
蝶の動きを観察していると蜜を吸う時に少しずつ体を回転させていました。
新たな発見です。
また、上の写真に写っている蝶はタムラソウが好きなようですね。
「ふぉっとする京都」さんの藤袴と和の花展(2)の記事でも、タムラソウに蝶がとまっている写真が掲載されています。ご覧になってみてください。
2014年7月4日追記:上記ブログは閉鎖しています。
真っ赤な花を付けたひときわ目立つ植物はセンノウです。
センノウは室町時代に観賞用として栽培されていたそうです。
名前は嵯峨仙翁寺にあったことが由来だとか。
現在は、絶滅の危険がないようです。
200鉢のフジバカマ
池の周囲に置かれた鉢の植物を観た後は、いよいよ200鉢の藤袴の観賞です。
フジバカマは、京都府下で絶滅の危険に瀕している京都府絶滅寸前種に分類されています。
秋の七草のひとつとして親しまれてきたフジバカマですが、環境の変化によって自生しているものは姿を消してしまったとか。
近くによってフジバカマの花をじっくりと観てみました。
小さな花がなんとも弱々しく感じます。
フジバカマを観賞した後は、庭園を散策。
ところどころにヒガンバナが咲いていました。
出口の近くの覆屋からの庭園の眺めは、なんとも心地よいです。
コンビニでコーヒーを買っておけば、何時間でも庭園を眺めていられそうですね。
それにしてもここからの眺めは、ゴルフ場を思い出させます。
池越えのグリーン狙いで、何度ボールがポチャンとハマったことか。
藤袴と和の花展は10月11日までです。
入場料も200円とお手頃なので、この機会に訪れてみてください。