一際目立つ待賢門院桜・法金剛院

京都市右京区の花園に建つ法金剛院は、花の寺として有名です。

もちろん春になると桜も咲きます。

法金剛院の桜の中で、特に見事なのが、本堂の正面に植えられている紅枝垂れ桜です。

この紅枝垂れ桜を見るために4月上旬に法金剛院を訪れました。

庭園を彩る枝垂れ桜と春の花

法金剛院は、JR花園駅から西に1分ほど歩いた辺りに建っています。

入口

入口

山門をくぐり、受付で拝観料500円を納めて境内へ。

庭園に向かい、すぐに桜を観賞したいところですが、まずは、阿弥陀様と観音様にお参りです。

お地蔵さんにもお参りをしたかったのですが、お堂に鍵がかかっていたので、あきらめることに。

お参りを済ませた後は、庭園へ向かいます。

本堂から庭園を望む

本堂から庭園を望む

庭園に入って、すぐに見えるのが、「深山八重紫」と書かれた枝垂れ桜です。

枝垂れ桜

枝垂れ桜

枝垂れ桜というと、傘を開いたような形をしているものが多いのですが、この枝垂れ桜は、縦に長く、傘を閉じたような形をしています。

全体的に花が少なく見えますが、枝先には多くの花が付いていました。

枝先の花

枝先の花

枝垂れ桜の下に黄色い花を咲かせたスイセンを発見。

よくよく枝垂れ桜の周りを見ると、ボケやレンギョウもあります。

左からスイセン、ボケ、レンギョウ

左からスイセン、ボケ、レンギョウ

他にも庭園内では、雪柳、万両、椿など様々な植物が見ごろを迎えていました。

降り注ぐ待賢門院桜

次は、本堂の前の紅枝垂れ桜のもとへ。

法金剛院は、平安時代前期に清原夏野(きよはらのなつの)の山荘を彼の死後に双丘寺(ならびがおかでら/そうきゅうじ)としたのが始まりです。

その後、文徳天皇が伽藍を整えて天安寺と改称、大治5年(1130年)に鳥羽天皇の中宮の待賢門院(たいけんもんいん)が復興し、法金剛院としました。

庭園は、待賢門院が極楽浄土を模して、四季折々の花が咲くように造らせた池泉回遊式浄土庭園です。

本堂前の紅枝垂れ桜は、彼女の名にちなみ待賢門院桜と呼ばれています。

待賢門院桜

待賢門院桜

待賢門院桜は、紅枝垂れ桜の変種で紫色の花を付けると言われています。

確かに花の色は、一般的な紅枝垂れ桜のようなピンク色ではなく、紫がかった色をしていて妖艶です。

木に近づき、降り注ぐ桜の花を撮影。

降り注ぐ桜の花

降り注ぐ桜の花

やはり、枝垂れ桜は近くに寄って観賞したくなりますね。

待賢門院桜から少し離れたところにまだ若そうな背の低い枝垂れ桜がありました。

この桜は、関西花の寺25カ所霊場会の献木で、三春滝桜というそうです。

三春滝桜

三春滝桜

まだまだ弱々しい感じですが、いずれ待賢門院桜のように大きくなるのでしょうね。

三春滝桜のそばには、やや背の高い枝垂れ桜も植えられています。

枝垂れ桜

枝垂れ桜

黒椿とソメイヨシノ

拝観受付で、黒椿が花を咲かせていると掲示されていたので、それを見に行くことに。

黒椿が植えられているのは、三春滝桜の近くと庭園の南東の2ヶ所です。

黒椿を見るのは、今回が初めてなので、真っ黒な花を想像していたのですが、実際の花は、深い赤色をしていました。

きれいに咲いている花を写そうと思ったのですが、どれも傷んでいたので、咲きかけの黒椿を撮影。

黒椿

黒椿

庭園の南東の黒椿付近からの眺めも美しかったので、ついでに撮影しておきました。

庭園の南東からの眺め

庭園の南東からの眺め

最後に本堂近くのソメイヨシノを撮影。

ソメイヨシノ

ソメイヨシノ

まだ3分咲き程度だったので、一番花が咲いている枝先を写しました。

なお、法金剛院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

宿泊