12月下旬に京都市中京区の六角堂に参拝した後、北西に約15分歩き神泉苑にも参拝しました。
東寺に属する神泉苑は、境内の大部分が法成就池(ほうじょうじゅいけ)と呼ばれる池が占めています。
法成橋(ほうじょうばし)という朱色の反り橋も架かり、歴代天皇が行幸遊覧を行った苑池だったことを今も偲ばせてくれます。
咲き始めたサザンカ
神泉苑には、地下鉄の二条城前駅から西に約5分歩くと到着します。
駅からは、北門から入るのが近いですが、今回は南側の御池通に面する鳥居をくぐることに。

鳥居
現在は、お寺となっている神泉苑に鳥居が立っているのは不思議な感覚がありますが、明治以前は神仏習合が当たり前で、お寺の中に神社があることも、神社の中にお寺があることも一般的でした。
鳥居をくぐった先に建つのは、善女龍王社の拝殿。

善女龍王社
普段は、拝殿の前からしかお参りできませんが、元日には本殿まで進めますよ。
それでは、普段通り、拝殿の前からお参り。
拝殿には、巳年の絵馬と午年の絵馬が並べられ、2025年の終わりが近づいていること、そして、2026年が新たにやってくることを視覚的に感じられます。

午年の絵馬
法成橋のたもとでは、薄いピンク色のサザンカの花がちらほら見られました。

サザンカと法成橋
もっと咲いているのを期待していたのですが、まだ咲き始めたばかり。
池の手前に植わっているサザンカも、膨らんだつぼみは無数にありましたが、咲いている花は1つ2つ。
たくさんの花を見られるようになるのは、年明けになりそうですね。
冬を迎えた境内
時刻は午後4時頃だったので、境内は薄暗くなってきていましたが、池には、青空と雲がくっきりと映り込んでいました。

法成就池
硬そうな水に映る空は、どこか冷たそう。
冬の到来を感じる風景であります。
池の西側、法成橋の足元では、紫色の菊の花がたくさん咲き、見ごろを保っていました。

菊
膝下の低い位置で花を咲かせているためか、あまり気にかけられることなく思いのままに咲いています。
撮影しにくい場所で咲いていると見向きもされませんね。
一方、ピラカンサは、人の目線の高さで赤色の小さな実をたくさん付けていました。

ピラカンサ
ナンテンの実とよくまちがえますが、ピラカンサの実には、黒い小さな点がついており、そこで両者を見分けられます。
実のつき方もピラカンサの方がたわわ。
サザンカより一足先に見ごろを迎えた白色の椿の花。

椿
椿も、冬から春にかけて咲き、これから京都市内で目にするようになりますね。
ただ、サザンカほどは植えられていない印象です。
境内の南側に戻ってきました。
足元に白菜が置かれているのかと思ったら、熟睡中のアヒル。

アヒル
寒空の下で、よく眠れるものです。
あの真っ白な毛が相当温かいのでしょう。
よくよく考えれば、羽毛布団を着てるようなものですからね。
アヒルは足を傷めているそうですから、遠くからそっと見るだけにしておきましょう。
最後に境内の東側に建つ矢剱社にお参り。

矢剱社
祀られいるのは矢剱大明神(やつるぎだいみょうじん)。
手に持った矢と剣で、参拝者を守護してくれる神さまで、除災招福と商売繁盛のご利益を授けてくれます。
残り少ない2025年を大過なく送れるよう、そして、来年の福を招いてもらえるようお願いし、神泉苑を後にしました。
12月の神泉苑は、人が少なくなり、落ち着いて参拝できました。
サザンカも椿も、年明けには、もっと華やかになっていると思いますよ。
なお、神泉苑の詳細については以下のページを参考にしてみてください。