京都市東山区に建つ智積院(ちしゃくいん)は、東山七条に広々とした境内を有しています。
真言宗智山派の総本山ということもあり、大きな建物がいくつも建っており、それらも見どころなのですが、いろんな植物が植えられていることから、参拝者は季節ごとに様々な風景を楽しめます。
今回は、智積院の春夏秋冬の景色を紹介します。
春の智積院
春は、多くの京都の観光名所と同じように桜を楽しめます。
ソメイヨシノ越しに眺める大きな金堂は春の智積院の定番ですね。

春の智積院
智積院は、ソメイヨシノ以外にも八重紅枝垂れ桜の数も多いのが特徴。
八重紅枝垂れ桜は、ソメイヨシノが見ごろを終えようとする頃から見ごろに迎いだすことから、春の智積院の境内はソメイヨシノばかりの観光名所より桜を楽しめる期間が長めです。
入り口付近、参道わきに八重紅枝垂れ桜が植わっていますが、忘れてはならないのが金堂の裏の小高い丘の上です。
緑色の芝生とともに濃い紅色の花が春ののどかな景色を作り出し、とても美しいのですが、知る人が少なく心静かに桜を観賞できます。

八重紅枝垂れ桜
晴天の日だと、青空を背景に満開の八重紅枝垂れ桜を見られますよ。
一段高い場所に植わっているからこその桜風景ですね。
春に智積院に参拝する際は、金堂裏にもぜひ足を運んでください。
夏の智積院
夏の智積院は、6月にアジサイ、7月にハスが見られます。
特にアジサイは、金堂の周囲に多く植わっており、青色、紫色、赤色の花が色とりどりの姿で参拝者の目を楽しませてくれます。
金堂裏に紫陽花苑が設けられているので、6月に参拝した際は金堂裏もしっかりと見ておきたいですね。

アジサイ
また、夏を通して参道わきではキキョウも見られます。
キキョウは青色の花をよく見かけますが、智積院では白色の花も咲きます。
青色と白色の花が参拝者に清涼感を与えてくれ、暑い夏でも、幾分涼しく感じられますよ。
それでも、7月下旬から8月上旬は非常に暑いのでお参りを避けるのが無難です。
秋の智積院
秋の智積院は、11月の紅葉が参拝者の目を楽しませてくれます。
境内が開放的で日当たりが良いためか、カエデは全体的に赤く色づきやすく、真っ赤な紅葉風景を見られます。

秋の智積院
カエデは参道わきや金堂付近に植えられており、建物と紅葉を一緒に眺めやすい配置となっているのが嬉しいですね。
鐘楼堂の周囲にもカエデが植わっており、日が西に傾き始めた頃に地面の緑色のコケとともに眺めると、晩秋のしみじみとした情緒を感じられます。
鐘楼堂から入り口に戻る参道わきもカエデが多く、午後に参拝した際は日差しが透き通るモミジを見ながら歩けますよ。
冬の智積院
桜やカエデといった落葉樹が多く植わっている智積院は、冬になると枝から葉が落ち殺風景になります。
1月下旬から2月上旬の最も寒い時期に参拝すれば、雪景色を見られることがありますが、それは運しだい。

智積院の雪景色
そうすると智積院では冬に見るものがないのかと思われそうですが、2月中旬から梅が花を咲かせ始めるので、この時期から智積院に参拝するのがおすすめです。

白梅
梅は、参道わきや金堂付近に植わっており、赤色や白色の花を咲かせて春の到来が近いことを参拝者に教えてくれます。
また、金堂裏にも梅林があるので見ておきたいですね。
梅林は遅咲きの梅が多めなので、3月に入る頃に見に行くと良いでしょう。
境内全体で2月中旬から3月中旬まで約1ヶ月の間、梅が咲き続けますから、この期間にお参りをすれば甘酸っぱい香りが境内に漂っていますよ。
以上、智積院の四季でした。
なお、智積院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。