9月上旬に京都市東山区の智積院にキキョウを見に行った後、北に約3分歩き、妙法院に参拝しました。
妙法院は、天台宗の三門跡寺院の一つに数えられるお寺です。
門跡寺院は、皇族関係者が代々住職を務めてきたお寺のことで格式が高いのですが、妙法院は誰でも境内に入れ気軽にお参りできるようになっています。
庫裏の工事は続く
妙法院には、京阪電車の七条駅から北東に約8分歩くと到着します。
市バスだと「東山七条」からすぐです。
通常は、東大路通に面する総門から境内に入るのですが、現在は庫裏(くり)が工事中のため総門は閉ざされています。
そのため、参拝者は北門から境内に入らなければなりません。

北門
北門をくぐり、参道を南に向かって歩いていきます。
国宝に指定されている庫裏は、工事のために覆いがされていて様子がわかりません。

工事中の庫裏
庫裏の工事は、令和2年(2020年)から令和9年春までの7年を予定しています。
工事が始まった時は、7年もあるのかと思いましたが、それから5年以上が過ぎ、あと1年半ほどで完成です。
庫裏の近くにはパネルも展示されており、庫裏の構造が参拝者にわかるように説明されていますよ。
本堂にお参り
参道を南に進み、唐門の前にやって来ました。

唐門
ここで向きを東に変えます。
境内の南側は木々が多く植わっていて、この時期は全体が緑色。
曇り空だったので、写真が薄暗いですね。

南側の参道
晴れていると、爽やかな写真が撮れる良い場所なのですが。
地面のコケは、緑色の面積が狭くなっており、茶色い部分が目立っていました。

苔
今年の夏は暑く、9月に入っても残暑が厳しいので、コケもお疲れのようです。
雨が少なかったのも影響しているのでしょうね。
みずみずしい緑色のコケを見ようと思うと、梅雨に訪れないといけませんね。
こちらの建物は、門跡寺院特有の宸殿(しんでん)です。

宸殿
とても立派な建物で、これを本堂と勘違いする人も多いでしょうね。
妙法院の本堂は、宸殿の南側に建っています。

本堂
普賢菩薩を祀っていることから普賢堂とも呼ばれています。
戸は閉まっていて入れませんが、普賢菩薩に光が当たり、中からでもそのお姿を拝することができます。
薄暗い堂内の中央を照らすオレンジ色の光は、普賢菩薩が触れてはならない尊貴なものであることを象徴しているようであります。
それでは、お参りをしましょう。
普賢菩薩は、辰・巳歳の守護神で健康長寿のご利益を授けてくれるということですから、巳年の今年にしっかりお参りしておけば、12月末まで元気でいられそうですね。
本堂の前に置かれている卵型の手水鉢は水が入っていませんでした。

手水鉢
干上がった手水鉢を見ると、気分的に暑さが増します。
本堂へお参りを終え、参道を西に戻ります。
途中、七卿碑も見ておきます。

七卿碑
妙法院は、文久3年(1863年)に過激派公卿7人と長州藩士らが京都政界から追放された際に都落ちするための会議を開いた場所です。
七卿碑は、それを後世に伝えるために置かれています。
唐門の前に戻って来ました。
近くに祀られた、たくさんのお地蔵さまも拝んでおきましょう。

石仏
じっくり見たわけではありませんが、お地蔵さまは、どれも異なる姿をしているようです。
手のひらに乗りそうな小さなお地蔵さまから子供くらいの背丈のお地蔵さままで、大きさはさまざま。
たくさん並んだお地蔵さまを見ていると、不思議と心が和みますね。
そろそろ妙法院から出ましょう。
9月上旬の妙法院は、まだ夏の景色でした。
気温も高く、初秋とは思えない気候でしたよ。
なお、妙法院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。